『第53回全国高校選抜バドミントン大会』は、26日に石川県・いしかわ総合スポーツセンターで大会最終日を迎えた。男女ともに個人戦のダブルスとシングルスで決勝までが行なわれ、各種目でチャンピオンが誕生した。ここでは髙野日向(埼玉栄)が頂点に立った男子シングルスのダイジェストをお伝えする。
【男子シングルス】

ダブルスの決勝終了後にスタートしたシングルス。まず行なわれた準々決勝の結果、インターハイ・チャンピオンの髙野日向(埼玉栄)のほか、西尾寿輝(東大阪大柏原)、長束翔太(比叡山)、草ノ瀬悠生(瓊浦)の4名が準決勝へ駒を進めた。
準決勝ではまず、全日本ジュニア覇者の西尾が長束と対戦。第1ゲームでは長束が18−16などリードを奪ったが、西尾は終盤の連続得点から逆転に成功し、最終的には22−20で西尾が先制。第2ゲームに入っても、長束は最後まで食らいついたが、最後は西尾が振りきって18本で締め、決勝進出。
準決勝のもう1試合は、髙野vs草ノ瀬という昨年のインターハイ決勝と同じカードに。この試合、第1ゲームを17本で奪った髙野は、第2ゲームでは12−16のビハインドから一気に9連続得点を奪って決着させ、決勝は西尾vs髙野の対戦に決まった。

本来であれば接戦も予想された決勝だが、準決勝の後半から脚を気にするそぶりをみせていた西尾。それに対して髙野は、緩急をつけた配球からサイドへのスマッシュなどを効果的に決めて一気に点差を広げ、第1ゲームを11本で先取。
西尾は第2ゲームに入ると動きが少しずつよくなり、反撃を試みる。しかし、ともに連続得点を奪い合うシーソーゲームのなか、最後は髙野が20オールから抜け出して勝負あり。昨年のインターハイに続いて、2つ目のタイトルを獲得した。
【優勝コメント】
髙野日向(埼玉栄)
「優勝できたことは、素直にうれしいです。インターハイの時もそうでしたが、今回の選抜の決勝でも、相手があまり(コンディション的に)いい状況ではなかったと思います。でも、自分が準々決勝、準決勝と勝ち上がっていくなかで、しっかり勝つことができていたから、ちゃんと決勝まで来られて優勝できたと思います」
準優勝☆西尾寿輝(東大阪大柏原)
3位☆長束翔太(比叡山)
3位☆草ノ瀬悠生(瓊浦)
◎26日の試合結果
【男子シングルス】
▼準々決勝
西尾寿輝(東大阪大柏原)②〔22−20、17−21、21−16〕1●三木颯斗(茗溪学園)
長束翔太(比叡山)②〔22−20、7−21、21−17〕1●石井叶夢(埼玉栄)
髙野日向(埼玉栄)②〔21−17、21−15〕0●川野寿真(ふたば未来学園)
草ノ瀬悠生(瓊浦)②〔21−15、21−13〕0●田代隼也(法政大第二)
▼準決勝
西尾寿輝②〔22−20、21−18〕0●長束翔太
髙野日向②〔21−17、21−16〕0●草ノ瀬悠生
▼決勝
髙野日向②〔21−11、22−20〕0●西尾寿輝
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取材・文/吉井信行
写真/菅原 淳