『第53回全国高校選抜バドミントン大会』は、26日に石川県・いしかわ総合スポーツセンターで大会最終日を迎え、男女ともに個人戦ダブルスとシングルスの決勝までが実施された。ここでは、米本宙那/山中杏哩(四天王寺)が優勝した女子ダブルスのダイジェストをお伝えする。
【女子ダブルス】

前日の結果を受けて、ダブルスは準決勝2試合からスタート。米本宙那/山中杏哩(四天王寺)vs髙田亜美/永渕友梨華(佐賀女子)は、両ペアの好レシーブで締まったラリーが展開されたが、攻撃力で上回った米本/山中がコンスタントに点差を広げ、第1ゲームを10本で奪取。その勢いをキープしたまま、第2ゲームは14本でものにした。
もう1つの準決勝、大津妃奈乃/中原心優(柳井商工)vs畠山想来/山北莉緖(ふたば未来学園)は、試合時間100分の超持久戦。大津/中原は、思いきって向かってくる1年生ペアに押され気味で、第1ゲームを20−22で献上。第2ゲームは、ゲームポイントを迎えてからの4連続失点で苦心したが、なんとか取りきってファイナルに持ち込み、逆転勝利を収めた。畠山/山北は、ファイナル19本まで追い上げる大健闘。今後のさらなる成長が楽しみな好ペアだ。

米本/山中vs大津/中原の決勝は、速いテンポから得点を重ねた大津/中原が、17−14でリード。幸先よく第1ゲームを先取するかと思われた。だが、攻撃姿勢を保ち続けていた米本/山中は失速することなく、5ポイント連取で逆転。19オールに追いつかれたものの、二人で臆せずシャトルを叩き、ここから首尾よく2連続得点した。
第2ゲームは米本/山中が、序盤の7連続得点を貴重な貯金とし、11−8でインターバルへ。しかし、大津/中原は気持ちを引くことなく反抗し、優勝の行方が最終盤までわからない空気に包まれた。この緊張感のなか、勝利への道筋をつけたのは、米本/山中だった。特に米本のスマッシュ力が際立ち、20−16。最後も米本のスマッシュが奏功。3年前の全中優勝ペアが、高校の大舞台でも煌めきを放った。
【優勝コメント】
米本宙那(左)/山中杏哩(四天王寺)
米本「優勝できて、率直にうれしいです。昨年のインターハイで優勝したという意識や気負いはあまりなかったのですが、自分とっては最後の選抜なので、どうしても優勝したかった。決勝はポイントを離されても、思いきってプレーできたことがよかったです。夏に向けて、もっと攻撃力を高めて、1球1球をもっと力強く打てるようにしたいと思います」
山中「気持ちを前に出すことを心がけてプレーし、米本先輩に引っ張ってもらいました。先輩は気持ちが強くて、私のプレーを乗せてくれる。団体戦から試合が続きましたが、最後まで集中していたので、疲れはあまり感じませんでした。インターハイに向けての課題は、フィジカルをもっと強くすること。長いラリーで戦えるように、体を強くしたいです」
準優勝☆大津妃奈乃(左)/中原心優(柳井商工)
3位☆髙田亜美(左)/永渕友梨華(佐賀女子)
3位☆畠山想来(左)/山北莉緖(ふたば未来学園)
◎26日の試合結果
【女子ダブルス】
▼準決勝
米本宙那/山中杏哩(四天王寺)②〔21−10、21−14〕0●髙田亜美/永渕友梨華(佐賀女子)
大津妃奈乃/中原心優(柳井商工)②〔20−22、21−19、21−19〕1●畠山想来/山北莉緖(ふたば未来学園)
▼決勝
米本宙那/山中杏哩②〔21−19、21−16〕0●大津妃奈乃/中原心優
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取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原 淳