石川県金沢市で開催されている『第53回全国高校選抜バドミントン大会』は24日に競技2日目を迎えて、団体戦の準々決勝から決勝までが実施された。ここでは、ふたば未来学園が春の連覇を達成した男子のダイジェストをお伝えする。
【男子団体】
男子は準々決勝の結果、埼玉栄(埼玉)、青森山田(青森)、東大阪大柏原(大阪)、ふたば未来学園(福島)が準決勝進出を果たした。
そして、準決勝では埼玉栄が青森山田と対戦。埼玉栄は第1複で澤田修志/石井叶夢が、佐藤文祐/石沢太一に対して2−0の勝利。また、埼玉栄は第2複の1年生ペア・山﨑琉生/五十田敦晴もファイナルゲーム16本で勝利を収め、決勝進出へ王手をかける。流れをつかんだ埼玉栄は、第1単に出場した髙野日向が門井翔との第1ゲームを13本で先制すると、第2ゲームはわずか7本と圧倒。決勝進出を決めた。
準決勝のもう1試合は、東大阪大柏原vsふたば未来学園。2面展開のなか、先手を取りたいダブルスでは、まず第1複で川野寿真/山城政人がわずか23分でストレート勝ちしてふたば未来が勢いをつける。すると、第2複の増田遥/宮下翔伍は2−1で勝利。東大阪大柏原は、第1単の中村優希が21−12、21−13で勝って一矢報いたが、最後はふたば未来のエース・川野がダブルスに続いて白星を勝ち取り、春の連覇へあと1つと迫った。
注目の決勝。3面展開で試合がスタートするなか、先に白星を奪ったのはふたば未来だった。エースダブルス対決となった第1複。ふたば未来は川野/山城が、澤田/石井を圧倒する。ともにシングルスプレーヤー同士の川野と山城は、豊富な運動量とスピードからラリーを制し、第1ゲームを12本で奪うと第2ゲームは10本。すると、埼玉栄の山脇弘奨に対してわずか4本で第1ゲームを奪っていた増田が、第2ゲームもスマッシュなどで効果的に得点を重ねて21−16のストレート勝ち。
そして第2複は、ふたば未来の深尾優太/宮下と埼玉栄の山﨑/五十田が激戦。勝ってシングルスへとつなげたい埼玉栄ペアだったが、ファイナルゲーム20オールから続いたシーソーゲームのなか、最後まで攻めの気持ちを忘れなかった深尾/宮下が、23−24から3連続得点で決着。ふたば未来に歓喜の瞬間が訪れた。
【優勝コメント】
本多裕樹監督「今大会に向けてつくってきたダブルスが、きっちり全部勝ち切っての優勝でした。去年のインターハイで負けてからコーチとも相談して、この選抜に向けてやってきたことの1つが、なんとしてもダブルス2つをしっかり取るということ。そのうえで、シングルスの強化もチーム全体でやっていきました。それが今回の団体戦では、成果として出たのかなと考えています」
川野寿真主将「(優勝の瞬間は)自分もシングルスの試合をしながらでしたが、優勝が決まった瞬間はものすごくうれしかったです。やっぱり、各々が普段から頑張っていたので、今大会もみんなで力を合わせれば勝てるし、優勝できるかなとは思っていました。それが結果に表れてよかったです」
準優勝◎埼玉栄
3位◎青森山田
3位◎東大阪大柏原
【24日の結果】
▼準々決勝
埼玉栄(埼玉) 3−1 比叡山(滋賀)
青森山田(青森) 3−2 高岡第一(富山)
東大阪大柏原(大阪) 3−1 日章学園(宮崎)
ふたば未来学園(福島) 3−0 勝山(福井)
▼準決勝
埼玉栄 3−0 青森山田
ふたば未来学園 3−1 東大阪大柏原
▼決勝
ふたば未来学園 3−0 埼玉栄
川野寿真/山城政人②〔21−12、21−10〕0●澤田修志/石井叶夢
深尾優太/宮下翔伍②〔12−21、21−18、26−24〕1●山﨑琉生/五十田敦晴
増田遥②〔21−4、21−16〕0●山脇弘奨
川野寿真〔21−21 打ち切り〕髙野日向
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★女子団体戦の最終結果はこちら
取材・文/吉井信行
写真/菅原 淳