【S/Jリーグ2024】トナミ運輸がBIPROGYを下して12回目のリーグ優勝!<TOP4決勝戦/男子>

2月22日、国内最高峰リーグの頂点を決めるS/Jリーグ2024 TOP4トーナメント(神奈川・横浜BUNTAI)が開催された。ここでは、男子のTOP4決勝戦をレポートする。

【男子】

2年ぶりの王座奪還をねらうトナミ運輸と、2015年以来のリーグ制覇に挑むBIPROGY。ともに日本代表や国内トップクラスの選手を擁するチームの激突は、第2ダブルスまでもつれる接戦となった。

第1ダブルスは、BIPROGYが前日の準決勝に続き渡辺勇大(上写真・右)/岡村洋輝を、トナミ運輸は準決勝で試合がなかった金子真大/大林拓真を起用して勝負に出る。第1ゲームは渡辺/岡村が10−6、15-9、18-13と先行して試合を進め、21-15で先制。「相手がやりたい速い展開に付き合わず、大きな展開をつくったりして連続得点をさせないなど、自分たちが勝てるポイントで勝負できた」とは渡辺。第2ゲームも主導権を握ったBIPROGYペアが21−11に抑え、シングルスにつなげる。

そのシングルスは、社会人1年目ながらブロックリーグで3勝を手にしたBIPROGYの沖本優大と、トナミ運輸の秦野陸(上写真)が対戦。高身長からの強打を誇る秦野に対し、沖本はバック奥に球を集めてチャンスをねらった。しかし、なかなかラリーの主導権は握れず、得点に結びつかない。逆に秦野は、長いラリーになっても要所でスマッシュを叩き込み、第1ゲームは秦野が21−14で先制した。

「秦野さんは強打が得意ですが、今日はシャトルが飛ばない状況なので、打たずに我慢していた印象。自分のほうが我慢できなかった」と沖本。一方、第1ゲームを軽快に奪った秦野は、「互いに第1ゲームはラリーの中でスピードを上げて戦った。(2ゲーム目は)疲れもある中で、表情に出さずに我慢しようという気持ちが、1点1点につながった」と、第2ゲームもしぶとくラリーをつなぎ沖本のミスを誘う。前半から得点を重ねた秦野が14-6でリードすると、その後も沖本の追走を振り切って21−13で勝利。トナミ運輸が1-1のタイに戻した。

優勝の行方が第2ダブルスに持ち越されると、トナミ運輸は主将の保木卓朗が、準決勝でペアを組んだ目崎駿太郎とともにコートへ。BIPROGYも前日の準決勝で殊勲の白星を手にした熊谷翔/西大輝で勝利をねらったが、ここで際立ったのは保木の存在感だ。

第1ゲームは低い展開の中から素早い出足で前に入り込み、ネット前を掌握。後輩の鋭いアタックを導きながら、保木自身も後衛で緩急をつけたスマッシュで相手のリズムを崩す。トナミペアが第1ゲームを21−16で先制すると、続く第2ゲームも、主導権は渡さない。BIPROGYの熊谷/西は、熊谷のアタックや低い展開からチャンスをつくりにいくも、保木の巧みな配球と絶妙な球さばきで仕掛けきれず。気づけば点差は大きく離れ、最後は保木/目崎が21-10で快勝! トナミ運輸がBIPROGYとの激戦を2-1で制し、2年ぶり12回目のリーグチャンピオンに輝いた。

ブロックリーグ2位の成績でTOP4に進出していたトナミ運輸。主力のケガなどで思うようなペアリングはできなかったが、主将の保木を中心に激戦を戦い抜き、見事V奪還を果たした

トナミ運輸・安村康介監督

「自分が(今季)監督になってからは、〝チームは家族と同じ〟と話していて、その家族の中でも高め合う関係じゃないとダメ、ということを伝えていました。チーム力はどこにも負けないと思っていましたし、決勝もこういう展開になると思っていた。全員で戦おうと話していましたが、今回はそれがいいカタチになって優勝できたと思います。また、今シーズンはほとんどの選手を起用したので、それも全員で戦うイメージにつながったと思います。リーグは普段の個人戦とは違う戦いになるけど、そういう難しい戦いを経験できたことを、次につなげてやっていきたいです」

▼決勝戦(2月22日)

トナミ運輸 2−1 BIPROGY

金子真大/大林拓真●0〔15−21、11−21〕②渡辺勇大/岡村洋輝

秦野陸②〔21−14、21−13〕0●沖本優大

保木卓朗/目崎駿太郎②〔21−16、21−10〕0●熊谷翔/西大輝

※トナミ運輸は2年ぶり12回目の優勝

優勝:トナミ運輸

準優勝:BIPROGY

3位:NTT東日本

3位:日立情報通信エンジニアリング

取材・文/バドミントン・マガジン編集部

写真/井出秀人

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投稿日:2025/02/22
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