バドミントンS/JリーグⅢ2024が、2月14日から東京都立川市で開催。S/JリーグⅢは、S/JリーグとS/JリーグⅡの下部リーグにあたり、S/JリーグⅢの1位チームが来季のS/JリーグⅡへ自動昇格となる。今季のS/JリーグⅢは、男子1部16チーム、男子2部29チーム、女子6チームがエントリー。大会最終日の2月16日も熱戦が展開され、男子の順位が決まった。ここでは、WAKOKAIが頂点に立った男子1部のダイジェストをお届けする。
【男子1部ダイジェスト】
2日間にわたって行なわれた予選リーグと準決勝にあたるトーナメント初戦の結果、1~2位決定戦に駒を進めたのは、WAKOKAIとトヨタ自動車九州。
S/JリーグⅡへの昇格を賭けた大一番、先手を取ったのはWAKOKAIだった。第1複の森園周冬/山下蒼羽が、高速ラリーのなかで主導権を握り、第1ゲームを12本で幸先よく奪取。第2ゲームは、トヨタ自動車九州の春成星哉/吉松基が反攻に転じ、インターバル前後の11連続得点を生かして14本で押しきったが、ファイナルゲームは大詰めで森園/山下がポイント連取。長身・山下の豪快なスマッシュとともに、特に森園の気持ちの強さと巧みなラケットワークが光り、21-19でチームに貴重な1点をもたらした。
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続くシングルスには、WAKOKAI・清水晃希とトヨタ自動車九州・武生卓也が登場。第1複と同じく、息詰まる攻防のロングマッチとなり、清水から1ゲームずつ分け合ってファイナルゲームへ。大きな重圧のかかるラリーがくり広げられ、19オールまでもつれたが、最後は清水が渾身のショットを左奥に叩き込み、S/JリーグⅡ初昇格の歓喜の瞬間を迎えた。
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「チーム一丸となって、皆が100パーセントの力を出してくれました」と、会心の笑顔を見せたキャプテンの河野匠真。また、山形章悟監督は「昨年2位の悔しさを胸に、今回は絶対1位になるという気持ちを全員が持って戦いきりました」と、充実の表情を浮かべた。
昨年の全日本実業団16強入りを弾みとして、着実にレベルアップを図ってきたWAKOKAI。新たなステージでの戦いから、さらなる高みをめざしていく。
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▼1〜2位決定戦(2月16日)
WAKOKAI 2-0 トヨタ自動車九州
森園周冬/山下蒼羽②〔 21-12、14-21、21-19 〕1●春成星哉/吉松基
清水晃希 ②〔21-17、19-21、21-19〕1●武生卓也
【男子1部最終順位】
1位 WAKOKAI
2位 トヨタ自動車九州
3位 東京メトロ
4位 セーレン
5位 ワタキューセイモア
6位 BC千葉
7位 北都銀行
8位 ジヤトコ
9位 JFEプラントエンジ
10位 トヨタ自動車
11位 JP日本郵政
12位 JR東日本盛岡
13位 トヨタモビリティ東京
14位 TEAM KANAGAWA
15位 タダノ
16位 日本製鉄
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/井出秀人