バドミントンS/JリーグⅢ2024が、2月14日から東京都立川市で開催中だ。S/JリーグⅢは、S/JリーグとS/JリーグⅡの下部リーグにあたり、S/JリーグⅢの1位チームが来季のS/JリーグⅡへ自動昇格となる。今季のS/JリーグⅢは、男子1部16チーム、男子2部29チーム、女子6チームがエントリー。大会2日目の2月15日、女子は初日から行なわれているリーグ戦の残り試合を実施し、最終順位が確定した。なお、男子は最終日の16日に優勝および最終順位が決まる。ここでは、女子のダイジェストをお届けする。
【女子ダイジェスト】
6チームによるリーグ戦で順位を争った女子は、初参戦のほねごり相模原が5戦全勝で優勝を果たし、来季のS/JリーグⅡへの昇格を決めた。
ほねごり相模原は、2024年5月から始動した新規チーム。11月には、東京五輪とパリ五輪に出場した松本麻佑がプロ契約をしたことでも注目を集めている。その松本は、今季は前所属の北都銀行でS/Jリーグに出場していることから今回のS/JリーグⅢには出場していないが、PLENTY GLOBAL LINXでS/Jリーグを経験している石澤未夢や、丸杉で活躍した二村ひとみなど上位カテゴリーを経験した選手を中心に、圧倒的な戦いぶりを見せた。
初日に、前年S/JリーグⅡを戦った金沢学院クラブ、前回リーグ2位のJP日本郵政などを破って3連勝とした、ほねごり相模原は、2日目も島津製作所と横河電機を3-0で破る快勝。第1ダブルスを務めた石澤/桝谷志穂、補強選手でシングルスを担った二村は5戦全勝。第2ダブルスは渡辺梨沙/中井川夏美が4戦3勝、最終戦は渡辺と内定選手の古田菜摘(日本体育大)が組んで勝利。最後は来季のS/JリーグⅡに向けた、若手強化を図る意図もうかがわせた。
全15試合で失ったのは1試合のみという圧倒的な内容だったが、「当初の目標は2年でS/JリーグⅡへの昇格だったので、今回優勝できるとは思わなかった」と村山祐美監督は涙。自身も北都銀行で選手を経験しているが「選手たちの気持ちがわかるのに、厳しくプレッシャーをかけた部分があった」と言い、「それでも、選手たちはそれを最後まで楽しむことに変えて、プレーしてくれた」と称えた。見据えるのは、トップカテゴリーであるS/Jリーグ。「S/JリーグⅡに昇格したからと言って安心するのではなく、すぐに上がるつもりで、明日からスタートを切りたい」と、次の目標を語った。
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2位争いは最終戦にもつれ、金沢学院クラブがJP日本郵政との直接対決を制した。
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【女子最終順位】
1位 ほねごり相模原
2位 金沢学院クラブ
3位 JP日本郵政
4位 TEAM KANAGAWA
5位 横河電機
6位 島津製作所
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/井出秀人