日本一を争う「第78回全日本総合バドミントン選手権」が、12月25日から30日まで東京・武蔵野の森 総合スポーツプラザで開催。大会最終日の12月30日は、各種目決勝戦を実施。ここでは、決勝を争った選手たちのコメントを紹介する。
男子シングルス
田中湧士
(NTT東日本)
決勝戦結果:武井凜生(NTT東日本)に2−0で勝利!3年ぶり2回目の優勝
――試合を振り返って
1ゲーム目はリードされて苦しい状況でした。でも、その1ゲーム目を取れたことが一番の勝因だと思います。2ゲーム目は、前半に勝ちへの欲が出てしまって、簡単なミスだったり、決め急ぎだったりで点数を取られることが多かったですけど、後半に切り替えることができてよかったと思います。
――今年1年間を振り返って
今年の5、6月ぐらいからSuper500以上の大会をまわることができて、まずは自分にとって大きな一歩になったと思います。でも、なかなか勝てず、苦しい中で今回の総合を迎えました。その中で、最後に優勝することができてすごいうれしいです。
――2021年に優勝してから3年ぶりの優勝。この3年間で強くなった部分は?
3年前は、自分が向かっていく立場。ガンガン自分のプレーをやって決まればいいし、決まらなかったら相手の点数になって、という流れでした。今回の総合は、自分が決める場面もありましたけど、それ以上に、相手に点数をもらう場面が多かったと思います。自分との戦いから、相手との戦いに変化することができたと思います。
――同じチームの武井選手との決勝で意識したことは?
お互い球慣れしてますし、簡単には決まらないのはわかっている。その上で、スマッシュ以外の選択肢を取るというのを、自分の中では意識を置いてました。特に体育館が大きいので、高さを使った配球がやりやすい。その中で最後までスマッシュを打たずに、打てるとこもあえて打たない、ラリーで我慢というのができた。そこはすごくよかったと思います。
――桃田賢斗さんから学んでいることは?
一番は王者としての立ち居振る舞いだったり、考え方。感覚もそうですけど、チャンピオンは一人しかいない中で、世界のチャンピオンになってる選手にそういうことをたくさん教えてもらってますし、見て学んでます。NTTの選手以外にはできない貴重な経験だと思います
――プレーで具体的に学べたことは?
自分のプレースタイルは桃田さんとは正反対。攻めのプレーだと思っています。その中でもウィークポイントであるディフェンスなどを教えてもらえることは、底上げというか、バドミントンをしていく中で、負けないバドミントンを教えてもらってるなと思います。
――来年の目標について
再来週ぐらいからマレーシアで試合があるので、まずはそこに向けて準備したいと思います。世界ランキングでもトップ10に入れるように、1試合1試合を大事に頑張っていこうと思います。
取材・構成/バドミントン・マガジン編集部、吉井信行