日本一を争う「第78回全日本総合バドミントン選手権」が、12月25日から30日まで東京・武蔵野の森 総合スポーツプラザで開催。大会5日目の29日は、各種目準決勝を実施。ここでは注目選手のコメントを紹介する。
男子ダブルス
山下恭平(左)&緑川大輝
(NTT東日本)
準決勝結果:熊谷翔&西大輝に2−1で勝利
――試合を振り返って
山下 (1ゲーム目の)出だしで、相手に大きく展開されて、うまく自分たちのリズムがつくれませんでした。2ゲーム目から自分たちが仕掛けていって、点数が取れるようになって、そこで自分たちのリズムになったと思います。
緑川 自分たちのリズムが少し悪くて、相手に先手を取られてしまいました。でも、2ゲーム目からはしっかりと自分たちの攻撃を仕掛けていけたし、なおかつ、相手よりもミスが少なかった。そこが勝因だったなと思います。
――1ゲーム目から修正した部分
山下 1ゲーム目はレシーブで大きく展開されたときに、自分たちがリスクを負わずに、そのペースに合わせてしまった。2ゲーム目は、自分たちが足を動かして 相手の余裕をなくしていって、そこで相手がエラーしてくれました。そこで自分たちが決める展開ができたと思います。
――2ゲーム目を取れたポイントは?
緑川 1ゲーム目は相手が前に詰めているのに、そこに(自分が)落としてしまい、叩かれたり落とされる場面があった。下からさわっているのに、(ネット前に)落とそうとねらいすぎました。2ゲーム目は攻め方を変えて、自分たちが上でさわって、落としてから攻撃する展開ができた。相手よりも、先に上からさわれたのがよかったかなと思います。
――パフォーマンスは上がっている?
緑川 体の疲れはあるだろうし、カバー面では、取れてはいるけど対応が遅れている部分はある。このあとの体のケアをしっかりやって、明日に臨まないといい試合ができなくなってしまうかなと思います。
――今大会、ペアとしてのテーマはありますか?
山下 「考えるな、感じろ」ですね(笑) あ、いや、ただ考えていないです。
――決勝への意気込みは?
山下 自分はあと一つなので、しっかり気持ちを準備をしていきたいと思います。
緑川 自分はまだあと(混合ダブルスの)1試合あるので、そこを勝てるように準備したい。残れることができれば、2つ決勝がやれるように頑張りたいと思います。
熊谷翔(左)/西大輝
(BIPROGY/龍谷大)
熊谷 自分たちは、ディフェンスでうまくしのいで攻撃っていうところが持ち味でもあるので、そういったプレーは普通に通用するのかなって。あとは、ちょっとした駆け引きの部分だったり、どうしのぐかとかっていうところが大事になってくると思います。(代表レベルの選手相手にも)戦えるなっていう印象は全然ありました。けど、やっぱり最後の勝ち切る場面などでは、相手の経験値や勝負強さにA代表としてのすごさを感じました。本当に優勝を目指してやっていたんで、悔しい気持ちがある。今後、自分たちがもっと成長するために話し合ってしっかり練習したいです」
西 お互いあんまり決めきれなかったんで、我慢して我慢してという展開でした。そのなかで、向こうの方がレシーブ場面から攻撃の展開に移るのがちょっと上だったかなと思います。サービス場面とかは特に相手が上とかはなくて、自分たちも勝負できていました。優勝を目指してたんで、ほんとに悔しい結果になったけど、今後に繋がる試合だったかなとに思う。今後はもっとコンビネーションがよくなってくると思うので、来年1年間、自分たちが世界ランクをしっかりと上げて、オリンピックを狙える位置まで確実に、来年1年で射程圏内ぐらいまでに行けるように頑張りたいと思います」
取材・文/バドミントン・マガジン編集部、吉井信行
写真/井出秀人