日本の頂点をかけて争われる第78回全日本総合バドミントン選手権(東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ)。大会4日目は、各種目の準々決勝が行なわれた。ここでは、男子シングルスのダイジェストを紹介する。
【男子シングルス】
準々決勝進出者で総合優勝を経験しているのは、2021年の覇者である田中湧士(NTT東日本)のみ。そのほかの7選手は、全員が初の日本一に挑む状況だ。
若い世代が顔を並べる中、準決勝へと勝ち進んだのは第1シードの奈良岡功大(NTT東日本/上写真)と、2回目の総合タイトルをねらう田中。そして、混戦を勝ち抜いた渡邉航貴(BIPROGY)と初のベスト4入りとなった武井凜生(NTT東日本)だ。奈良岡は、日本B代表の小川翔悟(ジェイテクト)の挑戦を受けるカタチとなったが、世界トップで活躍する実力を発揮。第1ゲームから21-10で圧倒すると、続く第2ゲームは9本と一桁台に抑えて快勝。貫禄を見せた奈良岡が、準決勝へと勝ち進んだ。
その奈良岡と同じ山にいる田中は、社会人1年目の沖本優大(BIPROGY)と対戦。第1ゲームは「ミスが出たり決め急いだり、安定しなかった」と振り返る田中だが、14-17の劣勢から巻き返し21-18で先制。第2ゲームは9オールから田中が7連続ポイントで差を広げると、沖本の追走を振り切り21-15で勝利。4強入りを決めた田中は「明日以降は急ぎすぎず、ミスをせず、待って我慢しながらプレーしたい」と振り返った。
2回戦でパリ五輪代表の西本拳太(ジェイテクト)を撃破した武井凜生(NTT東日本/上写真)は、B代表の秦野陸(トナミ運輸)と対戦。長身を生かしたアタックが得意な秦野に対し、武井は強打への対応が遅れて5-13と大量リードを奪われる。しかし、後半は武井が秦野のスマッシュを我慢強く返しながらペースを引き戻し、11連取で逆転に成功。21-19で第1ゲームを制すと、第2ゲームも13-15の競り合いを武井が21-18でモノにし、準々決勝を突破。ベスト4入りを決めた。
準決勝最後の一枠は、渡邉が大林拓真(トナミ運輸)との接戦を制してつかんだ。第1ゲームは大林が21-19で制したが、第2ゲームは渡邉がリズムをつかみ、21-15で取り返す。ファイナルゲームは、前半から仕掛ける大林が13-6と点差を広げるも、ここから渡邉がじわじわと点差を詰めて14オール。最後の我慢勝負は渡邉が先に抜け出し、21-18で逆転勝利。4強進出を果たした。
明日の準決勝は、NTT東日本の奈良岡と田中の同門対決。そして、渡邉と武井が激突する。
▼準々決勝(12月28日)
奈良岡功大(NTT東日本)②〔21−10、21−9〕0●小川翔悟(ジェイテクトStingers)
田中湧士(NTT東日本)②〔21−18、21−15〕0●沖本優大(BIPROGY)
武井凜生(NTT東日本)②〔21−19、21−18〕0●秦野陸(トナミ運輸)
渡邉航貴(BIPROGY)②〔19−21、21−15、21−18〕1●大林拓真(トナミ運輸)
▼準決勝(12月29日)
奈良岡功大 − 田中湧士
武井凜生 − 渡邉航貴
取材/バドミントン・マガジン編集部、吉井信行、平野貴也、楊順行
写真/井出秀人