日本の頂点をかけて争われる第78回全日本総合バドミントン選手権(東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ)。大会2日目は、各種目の1回戦(女子シングルスは36ドローのため、2回戦まで)が行なわれた。ここでは男子ダブルスのダイジェストを紹介する。
【男子ダブルス】
世界ランク8位の保木卓朗/小林優吾(トナミ運輸)が棄権。第1シードにいるのが、ホキコバに続く世界ランク19位の三橋健也(上写真・左)/岡村洋輝(BIPROGY)だ。序盤から勢いよく攻め込んでくる大畑龍平/仁平玖央(ウエンブレー)に対し、少し硬さがあるのか中盤まで苦戦する展開。それでも、三橋の強打に岡村の緩急を加えて点数を重ねていく。第1ゲームを21−16で取ると、少し落ち着いたのか、第2ゲームは動きがスムーズに。いい形で攻めて、21−12でゲームオーバーとした。
この日、最後に決着がついたのが、日本B代表の柴田一樹(上写真・左)/山田尚輝(NTT東日本)と、インターハイ準優勝の松川健大/中静悠斗(ふたば未来学園高)の対戦。強打を誇る柴田/山田に対し、反応のいいレシーブでついていく松川/中静だったが、徐々に押される展開に。山田にとっては、母校の後輩。高校生相手でも気合全開で容赦なく打ち込み、点差を離していく。また、強打だけでなくロングレシーブでラリーがつくれるのも、柴田/山田の強み。高校生ペアが我慢できずネットにかけたり、相手コートに返しきれないシーンが、終盤は増えていった。2-0で勝利した柴田/山田の2回戦の相手は、昨年のインターハイ優勝ペア、沖本優大/角田洸介(BIPROGY/敬和学園大)。柴田にとっては、埼玉栄高校の後輩にあたる二人。どう迎え撃つのか注目したい。
男子ダブルスでのA代表入りをめざす山下恭平(上写真・左)/緑川大輝(NTT東日本)は、大学生ペアの野口翔平/安保武輝(筑波大)に2−0で勝利。混合ダブルスを主戦場としていた二人だけに、後ろからのショット力、カバー力は抜群。第2ゲーム中盤、ミスが重なる嫌な場面もあったが、連続スマッシュで取り返す強さがあった。最後は山下がコート奥でスマッシュに入る構えから、冷静にジャッジしてバックアウト。余力を残すように2回戦進出を決めた。
B代表の金子真大/大田隼也(トナミ運輸)、霜上雄一/野村拓海(日立情報通信エンジニアリング)も2−0で勝ち、2回戦進出を決めている。
男子ダブルス1回戦の結果は以下の通り。
▼1回戦(12月26日)
岡村洋輝/三橋健也(BIPROGY)②〔21−16、21−12〕0●大畑龍平/仁平玖央(ウエンブレー)
長峰善/寺島颯大(東海興業)②〔21−16、21−13〕0●吉次和義/根本舜生(瓊浦高)
金子真大/大田隼也(トナミ運輸)②〔21−14、21−12〕0●澤田修志/石井叶夢(埼玉栄高)
武井優太/遠藤彩斗(NTT東日本)②〔21−17、14−21、21−14〕1●佐藤椎名/吉田翼(日本体育大)
霜上雄一/野村拓海(日立情報通信エンジニアリング)②〔21−13、21−9〕0●中林寛貴/大谷啓斗(豊川高教職員/中京大教職員)
竹内宏気/小川桂汰(岐阜Bluvic)②〔24−26、21−17、21−14〕1●櫻井煌介/南本和哉(法政大)
相澤桃李/佐野大輔(ジェイテクトStingers)②〔21−16、22−20〕0●柴田陽登/中山裕貴(ヨネックス新潟)
古賀輝/仁平澄也(NTT東日本)②〔21−10、21−15〕0●田中市之介/城戸郁也(法政大)
山下恭平/緑川大輝(NTT東日本)②〔21−9、21−16〕0●野口翔平/安保武輝(筑波大)
野田悠斗/小川航汰(ジェイテクトStingers)②〔21−10、21−10〕0●塚本光希/武石優斗(JR北海道)
小野寺雅之/谷岡大后(BIPROGY)②〔23−21、18−21、21−14〕1●西川裕次郎/下農走(滋賀県スポーツ協会/金沢学院クラブ)
松居圭一郎/玉手勝輝(日立情報通信エンジニアリング)②〔21−11、21−6〕0●宮下翔伍/増田遥(ふたば未来学園高)
江頭桜空/髙栁大輔(法政大)②〔23−21、21−19〕0●竹内義憲/木田悠斗(日立情報通信エンジニアリング/龍谷大)
熊谷翔/西大輝(BIPROGY/龍谷大)②〔21−15、21−15〕0●三浦大地/稲川蓮二郎(埼玉栄高)
沖本優大/角田洸介(BIPROGY/敬和学園大)②〔21−10、21−19〕0●大堀新/寺田真也(宇都宮南高教職員/鹿沼商工高教職員)
柴田一樹/山田尚輝(NTT東日本)②〔21−14、21−14〕0●松川健大/中静悠斗(ふたば未来学園高)
取材・文/バドミントン・マガジン編集部、吉井信行、平野貴也
写真/井出秀人