日本の頂点をかけて争われる第78回全日本総合バドミントン選手権(東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ)。大会2日目は、各種目の1、2回戦(女子シングルスは36ドローのため、2回戦まで)が行なわれた。ここでは、女子シングルスのダイジェストを紹介する。
【女子シングルス】
他種目が32ドローの中で、女子シングルスのみ36ドロー。大会2日目は、第1シードから第4シード下にある1回戦を行ない、その後、2回戦を戦うスケジュールで実施された。
その第1〜4シードに入ったトップ選手らは、順当に白星発進を決めた。2年ぶり5回目の総合制覇をねらう山口茜(再春館製薬所/上写真)は、1回戦を勝ち上がってきた高校生の松本紗季(柳井商工高)に10本、6本で快勝。試合後は「自分の動きやショットの精度、コートの感覚はよかったと思います」と振り返った。
初優勝に挑む仁平菜月(ヨネックス)、宮崎友花(柳井商工高/上写真)も、それぞれ2-0のストレート勝ちで2回戦を突破した。高校生として挑む全日本総合は今回が最後となる宮崎は「(優勝への)強い気持ちはありますが、周りの人からは『今のトップ選手は若いときに優勝している』と言われて、ちょっと焦りもあったり。いろんな気持ちがあります」という中で初戦を迎えたが、緊張の中でもしっかり自分の力を出しきって勝利を手にした。
第2シードに入った奥原希望(太陽ホールディングス/上写真)は、広島ガスの永田萌恵に第1ゲームこそ13-21で落としたものの、その後の第2ゲーム、最終ゲームは、自分のペースで試合を進めて2-1の逆転勝利。ケガの影響などで長らく国際大会を欠場していた奥原だが、まずは2回戦をクリアした。
前回の総合で初の日本一に輝いた杉山薫(BIPROGY)は、今年の全国中学校大会・女子シングルス優勝を飾った芳賀凜歩(ふたば未来学園中)を2-0で下し、3回戦に進出。上位候補の髙橋明日香(ヨネックス)や水津愛美(ACT SAIKYO)、郡司莉子(再春館製薬所)なども2回戦を勝利で飾ったが、日本代表の舛木さくら(北都銀行)、栗原あかり(再春館製薬所)は敗戦。2回戦敗退に終わった。
女子シングルスの1、2回戦の結果は以下の通り
▼1回戦(12月26日)
松本紗季(柳井商工高)②〔21−14、20−22、21−15〕1横内美音(青森山田高)
久湊菜々(ACT SAIKYO)②〔21−13、21−17〕0●佐々木真奈(敬和学園大)
松田仁衣菜(福井工大附福井高)②〔21−12、21−16〕0●釜谷知佳(粟生小教職員)
永田萌恵(広島ガス)②〔21−13、21−16〕0●三嶋菜桜(関西学院大)
▼2回戦(12月26日)
山口茜(再春館製薬所)②〔21−10、21−6〕0●松本紗季(柳井商工高)
近藤七帆(広島ガス)②〔21−12、14−21、21−12〕1●永渕友梨華(佐賀女子高)
砂川温香(柳井商工高)②〔21−13、17−21、21−16〕1●栗原あかり(再春館製薬所)
明地陽菜(再春館製薬所)②〔21−16、21−16〕0●辻田つかさ(Cheerful鳥取)
杉山薫(BIPROGY)②〔21−17、21−8〕0●芳賀凜歩(ふたば未来学園中)
今泉明日香(日本体育大)②〔21−18、21−14〕0●齋藤栞(ACT SAIKYO)
古川佳奈(岐阜Bluvic)②〔21−12、21−16〕0●小林優花(龍谷大)
仁平菜月(ヨネックス)②〔21−13、21−10〕0●久湊菜々(ACT SAIKYO)
宮崎友花(柳井商工高)②〔21−13、21−13〕0●松田仁衣菜(福井工大附福井高)
木村百伽(ヨネックス)②〔21−9、21−19〕0●海老原詩織(レゾナック)
小西春七(岐阜Bluvic)◯〔19−16棄権〕●重信萌夏(柳井商工高教職員)
髙橋明日香(ヨネックス)②〔21−9、21−16〕0●舛木さくら(北都銀行)
水津愛美(ACT SAIKYO)②〔21−15、21−10〕0長廻真知(筑波大)
郡司莉子(再春館製薬所)②〔21−15、21−14〕0●小方里羽(山陰合同銀行)
染谷菜々美(レゾナック)②〔21−18、21−18〕0●吉川天乃(岐阜Bluvic)
奥原希望(太陽ホールディングス)②〔13−21、21−12、21−13〕1●永田萌恵(広島ガス)
取材・文/バドミントン・マガジン編集部、吉井信行、平野貴也
写真/井出秀人