世界のトッププレーヤーたちが熱戦を繰り広げるBWFワールドツアー・熊本マスターズジャパン(Super500/熊本県立総合体育館)。昨年から新たに日本で始まった国際大会は、今年も大盛況。ここでは、大会4日目の準々決勝を戦った日本選手たちのコメントを紹介する。
志田千陽(手前)&松山奈未
女子ダブルス
準々決勝は韓国ペアに2-0で勝利
——試合を振り返って
志田 相手は組み替えペアで、連戦している。勝ち上がりもちょっときつかったと思います。今日は疲れが見えたかな、という部分があって、ラッキーな部分もありました。その中でも、自分たちがやることを明確にできたので、そこはよかったです。
松山 今日は相手の疲れが見えた試合。志田さんも言ったように、ラッキーだったと思うところがある。相手がすごくねばってくると思ったので、油断せずに、自分たちのプレーを出しきったところはよかったです。
——第2ゲーム、風下に入った中でうまく対応していた
志田 昨日は、2ゲーム目の出だしを意識しすぎて硬くなってしまった。今日は相手が最初に(戦い方を)変えてきたけど、自分たちも昨日の反省を生かしてすぐに対応しました。先にスペースに落としたり、しっかり上げてディフェンスから入ったり、冷静に判断できたと思います。
——松山選手は、中島慶コーチから言われた「頭を使ってプレーする」をテーマに掲げていた
松山 テイさんに言われたことは、今日は結構できたかなと思います。試合中も相手を見ながらプレーできたので、今日はマルかなと(笑)。相手はディフェンスがすごく上手なので、強打を打ち続けるとテイさんから「緩急を使って」と言われました。レシーブでも緩急を使って空いているスペースを見ないと、カウンターを受けちゃう、と。スペースも突くことができたし、相手の嫌なところを志田さんに決めてもらうパターンもいくつか見えたので、そこは明日も使えるかなと思いました。
——プレーの手ごたえは?
志田 (動きの)スピードの部分で、パリ五輪後は、なかなか自分たちのローテーションや得点パターンがなかなか出せず苦しんでいました。気持ちが乗らない部分がお互いにあったと思うけど。今回はしっかりと足も動いて、ディフェンスでもねらいが持てている。松山が前、自分が後ろというカタチでも決めるパターンが増えているので、自分たちが乗ってきて、ちょっとずつ(いい状態に)戻っていると思っています。
——明日は、パリ五輪の準決勝で敗れた中国ペア(譚寧/劉聖書)と対戦
松山 本当に強いペア。自分たちが食らいつくまでもいかないような、本当に強い選手たちだと思うけど、明日は、この地元のパワーを借りて食らいつきたい。自分たちが勝利できるのを、皆さんに見ていただけたらと思います。
——どのように戦っていくか
志田 自分たちのスピードが戻ってきているので、相手よりも高い打点で勝負していきたい。ただ、今回は空調の影響という点で自分たちに分があると思うし、前回はスピード勝負で負けてしまったので、大きい展開もチャレンジできたらいいなとは思います。(五輪と)同じような負け方をしないように、明日は2人でしっかり作戦を練って入りたいと思います。
——シダマツらしさが戻ってきた要因の一つは、熊本の応援?
志田 はい、そうですね。今まではホームや、自分たちが期待されて応援される中で、プレッシャーを感じていいプレーができなかったです。でも、五輪ではそういう舞台で楽しまなきゃもったいないとすごく思った。それがきっかけで、本当に応援される中でする試合を、自分自身がすごく楽しめています。パワーに変わっているなと思うので、皆さんの力を借りながら、明日も頑張りたいと思います。
松山 熊本でたくさん試合をできていることが、まずうれしい。明日もまた、皆さんに見てもらえるのがうれしいです。明日も応援していただいて、自分たちがそれに応えられるように頑張りたいと思います。
取材・文・写真/平野貴也
【過去の大会結果】
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(0120‐911‐410)