11月12日にBWFワールドツアー・熊本マスターズジャパン(Super500/熊本県立総合体育館)が開幕した。昨年新設され大盛況だった国際大会に、今回も世界のトッププレーヤーが集結。日本からも代表選手を中心に、多くの選手が参戦した。
今回注目を集めたのが、女子ダブルスにエントリーしていた2ペア。これまで女子ダブルス日本代表として、世界の最前線で戦ってきた福島由紀(上写真・右)と松本麻佑が、互いに新たなパートナーとしてタッグを組み、国際大会に初出場。さらに、パリ五輪・混合ダブルス銅メダリストの五十嵐有紗(旧姓・東野)が、女子ダブルスのスペシャリスト・櫻本絢子と組んでコートに立った。
本戦1回戦からの登場となった福島/松本は、初陣からパリ五輪4位のティナー/タン(マレーシア)と激突。第1ゲームは、相手のミスも手伝って21−9で先制したが、第2ゲームはなかなかペースを握れない福島/松本が14本で落とし、勝負の行方は後半戦へ。最終ゲームは、先にリードを奪った日本ペアが11-6で折り返したものの、エンドが変わってからは相手に逆転を許し15-19。
厳しい状況に追い込まれた福島/松本だったが、終盤はねばり強さを発揮して20オールに。さらに、最後も底力を発揮した日本ペアが、23-21で勝利をもぎとり、2回戦進出を決めた。一方、今大会は予選からの出場となった櫻本絢子/五十嵐有紗は、スウェーデンペアに13本、15本で快勝。危なげない戦いで、13日に行なわれる本戦1回戦の切符をつかんだ。
このほか、地元熊本に本拠地を置く再春館製薬所の志田千陽(上写真・右)/松山奈未が、第1ゲームを奪われながらも、逆転勝ちを収めて初戦を突破。同じく再春館製薬所の加藤佑奈/廣上瑠依も勝利をつかんだ。第1シードの中西貴映/岩永鈴は、韓国の若手ペアとファイナルゲームの末に敗戦。初戦で姿を消すことになった。
男子ダブルスでは、日本A代表の保木卓朗/小林優吾と三橋健也/岡村洋輝が白星をつかみ、2回戦へ勝ち上がっている。また、各種目の予選に出場した日本選手の多くが、明日以降に行なわれる本戦の出場を決めている。
11月12日(予選・本戦1回戦)の結果、13日の対戦カードは以下の通り。
【男子シングルス】
▼予選1回戦(11月12日)
牧野桂大②〔21−15、21−15〕0●パニッチャフォン・ティーララサクル(タイ)40分
小川翔悟●0〔16−21、14−21〕②アルウィ・ファルハン(インドネシア)39分
高橋洸士②〔21−13、21−12〕0●秦野陸42分
古賀穂②〔23−11、11−21、21−10〕1●村本竜馬67分
▼予選2回戦(11月12日)
高橋洸士②〔21−14、21−12〕0●牧野桂大40分
古賀穂②〔21−19、21−17〕0●イ・ユンギュ(韓国)43分
※予選2回戦の勝者が本戦に出場
【女子シングルス】
▼予選1回戦(11月12日)
髙橋明日香②〔21−17、17−21、21−19〕1●梁庭瑜(台湾)58分
水津愛美②〔21−16、12−21、21−16〕1●杉山薫73分
※予選1回戦の勝者が本戦に出場
【男子ダブルス】
▼予選1回戦(11月12日)
武井優太/遠藤彩斗②〔21−15、16−21、21−13〕1●盧明哲/唐凱威(台湾)
霜上雄一/野村拓海②〔19−21、21−16、21−18〕1●松居圭一郎/玉手勝輝
※予選1回戦の勝者が本戦(13日)に出場
▼本戦1回戦(11月12日)
保木卓朗/小林優吾②〔21−14、21−15〕0●アリフ/ヤップRK(マレーシア)40分
三橋健也/岡村洋輝②〔21−19、21−13〕0●ケアー/ソガード(デンマーク)38分
【女子ダブルス】
▼予選1回戦(11月12日)
川添麻依子/小西春七②〔21−14、21−19〕0●鄭育沛/孫昱瑆(台湾)38分
櫻本絢子/五十嵐有紗②〔21−13、21−15〕0●M・シェエ/T・シェエ(スウェーデン)40分
大澤佳歩/田部真唯②〔21−13、21−12〕0●ランベール/ポグナンテ(フランス)38分
※予選1回戦の勝者が本戦(13日)に出場
▼本戦1回戦(11月12日)
中西貴映/岩永鈴●1〔21−13、11−21、16−21〕②イ・ヨンウー/イ・ユリム(韓国)58分
加藤佑奈/廣上瑠依②〔21−12、21−15〕0●李芷蓁/林彦妤(台湾)36分
志田千陽/松山奈未②〔17−21、21−11、21−16〕1●ラマダンティ/ラマサリ(インドネシア)66分
福島由紀/松本麻佑②〔21−9、14−21、23−21〕1●ティナー/タン(マレーシア)60分
石川心菜/古根川美桜●0〔17−21、11−21〕②クスマ/プラティウィ(インドネシア)36分
大竹望月/髙橋美優●〔17−21、キケン〕○賈一凡/張殊賢(中国)23分
【混合ダブルス】
▼予選1回戦(11月12日)
中島巧/千葉美采●1〔13−21、21−15、21−15〕②張課琦/林彦妤(台湾)42分
市川和洋/倉島美咲②〔21−11、21−17〕0●下農走/大澤陽奈32分
小川航汰/水津優衣●1〔21−14、12−21、11−21〕②劉廣珩/鄭宇倢(台湾)42分
※1回戦の勝者が本戦(13日)に出場
■13日の対戦カード
【男子シングルス】
▼1回戦(11月13日)
奈良岡功大 – 李佳豪(台湾)
古賀穂 − 戚又仁(台湾)
田中湧士 – ジョナタン・クリスティ(インドネシア)
渡邉航貴 – チコ・アウラ・ドゥイ・ワルドヨ(インドネシア)
高橋洸士 – 蘇力揚(台湾)
西本拳太 – 大林拓真
【女子シングルス】
▼1回戦(11月13日)
髙橋明日香 – ラチャノック・インタノン(タイ)
宮崎友花 – グレゴリア・マリスカ・トゥンジュン(インドネシア)
大堀彩 − 邱品蒨(台湾)
山口茜 – リーネ・クリストフェルセン(デンマーク)
仁平菜月 – ミシェル・リー(カナダ)
水津愛美 – 明地陽菜
郡司莉子 – プトリ・クスマ・ワルダニ(インドネシア)
【男子ダブルス】
▼1回戦(11月13日)
霜上雄一/野村拓海 – 李哲輝/楊博軒(台湾)
武井優太/遠藤彩斗 – 徐承宰/ジン・ヨン(韓国)
【女子ダブルス】
▼1回戦(11月13日)
大澤佳歩/田部真唯 – V・フー/リムCS(マレーシア)
櫻本絢子/五十嵐有紗 − 川添麻依子/小西春七
【混合ダブルス】
▼1回戦(11月13日)
緑川大輝/齋藤夏 – フェルディナンシャー/ウィジャヤ(インドネシア)
渡辺勇大/田口真彩 – ゴーSH/ライSJ(マレーシア)
西大輝/佐藤灯 − 呉軒毅/楊筑云(台湾)
市川和洋/倉島美咲 − 周志宏/楊嘉怡(中国)
霜上雄一/保原彩夏 – フーPR/チェンSY(マレーシア)
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/BADMINTONPHOTO
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