11月2日に、埼玉県さいたま市と山口県山口市で開幕した『S/Jリーグ2024』。開幕2日目となる11月3日の山口大会では、前日に続いて男女ともにJブロックの3試合が行なわれた。ここでは、女子のダイジェストをお伝えする。
【ダイジェスト】
午前の部では、山口大会最注目の一戦、再春館製薬所対ACT SAIKYOの試合が行なわれた。再春館製薬所は、前日に続いて第1ダブルスにエース志田千陽/松山奈未を据えると、ACT SAIKYOの佐藤灯/田口真彩に11本、9本とつけいる隙を与えず白星を獲得。しかし、再春館製薬所はシングルスの郡司莉子が宮崎友花に第1ゲームを奪われた後、第2ゲ―ム0−1の場面で足を痛めて試合が中断。郡司は試合を再開したものの7−11まで進めたところで途中棄権となった。
この状況に奮起したのが、再春館製薬所の第2ダブルス・金廣美希/木山琉聖だ。「難しい状況ではあったけど、自分たちのプレーに集中しようと思って入った」と金廣。金廣/木山はACT SAIKYOの水津優衣/大澤陽奈に第1ゲームを奪われたが、第2ゲームは15本で取り返す。すると、ファイナルゲームも11オールから連続得点で抜け出した金廣/木山が、21−15で勝利した。「絶対に勝ってやるという気持ちしかなかった。とにかくうれしい」(木山)と激戦を制した2人は笑顔を見せた。
午後の部ではヨネックス対PLENTY GLOBAL LINXと広島ガス対七十七銀行の2試合が実施。開幕2連勝で今後のリーグに勢いをつけたいヨネックスは、第1ダブルスの保原彩夏/須藤海妃が、小野涼奈/小川星実に対して6本、4本と完璧に押さえ込んでわずか25分で決着させた。続くシングルスに出場した日本代表の髙橋明日香も、第1ゲームを14本で奪った後は、終始、主導権を握り続けて第2ゲーム21−9。力の差を見せつけてチームの勝利が確定したヨネックスは、第2ダブルスの櫻本絢子/関野里真もストレート勝ちして3−0。前日は広島ガスに苦戦を強いられたものの、見事に開幕2連勝とした。
広島ガス対七十七銀行は、1敗同士の対戦。気合い十分で挑んだ両チームの対戦は、七十七銀行が競り勝って今季初白星の獲得に成功した。まず、第1ダブルスは七十七銀行の毛利未佳/千葉美采が、第1ゲームを奪われながらも逆転勝ちで先制に成功する。一方、広島ガスもシングルスの永田萌恵が、神山歩美に対して16本、14本と安定したプレーを披露して第2ダブルスへ勝利の望みをつなげた。しかし、広島ガスの反撃はここまで。七十七銀行の向井仁那/宮内公佳が中盤に抜け出して17本で第1ゲームの奪取に成功すると、第2ゲームでも中盤以降の連続得点でリードを広げて16本。七十七銀行がダブルス2本の活躍で大きな白星をつかみ取った。
▼Jブロック結果(11月3日)
再春館製薬所(2勝)2−1 ACT SAIKYO(1勝1敗)
志田千陽/松山奈未②〔21−11、21−9〕0●佐藤灯/田口真彩
郡司莉子●〔14−21、7−11〕○宮崎友花
金廣美希/木山琉聖②〔18−21、21−15、21−15〕1●水津優衣/大澤陽奈
ヨネックス(2勝)3−0 PLENTY GLOBAL LINX(2敗)
保原彩夏/須藤海妃②〔21−6、21−4〕0●小川星実/小野涼奈
髙橋明日香②〔21−14、21−9〕0●堀小雪
櫻本絢子/関野里真②〔21−13、21−7〕0●田村涼/日笠美空
七十七銀行(1勝1敗)2−1 広島ガス(2敗)
毛利未佳/千葉美采②〔15−21、21−18、21−13〕1●山藤千彩/志波寿奈
神山歩美●0〔16−21、14−21〕②永田萌恵
向井仁那/宮内公佳②〔21−17、21−16〕0●小田菜摘/新見桃芭
取材・文/吉井信行
写真/湯浅芳昭
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