11月2日に国内のトップリーグ戦である「S/Jリーグ2024」が開幕した。S/Jリーグは、男女各12チームを2つのブロック(S&J)に分けて実施。開幕戦は、埼玉県と山口県の2会場に分かれて行なわれている。ここでは、サイデン化学アリーナで開催された、さいたま大会の女子ダイジェストをお伝えする。
【ダイジェスト】
6チームが参戦した女子Sブロック。そのなかで、前回大会で頂点に立ったBIPROGY、前年度5位の岐阜Bluvic、そして、昨年のS/JリーグⅡで優勝してトップリーグに復帰したレゾナックが好スタートを切った。
戦力充実のBIPROGYは、山陰合同銀行と対戦。第1ダブルスの中西貴映/岩永鈴が、ファイナル勝負をものにすると、シングルスでは昨年の全日本総合チャンピオンの杉山薫(上写真)が躍動。15本、16本で白星を挙げた。そして第2ダブルスでは大竹望月/髙橋美優が、手堅く勝利。3−0で、連覇に向けて順調な滑り出しを見せた。「中西と岩永は二人とも落ち着いていたが、特に岩永に成長の跡が見られた。杉山は、自分のプレーをしっかり出せば負けないという気持ちが感じられます。また、大竹と望月は安定しているので、今後の試合も期待したい」と平山優監督。
岐阜Bluvicは、NTT東日本と対戦。福島由紀(上写真・左)/川添麻依子が先陣を切り、要所を的確に押さえて18本、17本で勝利すると、シングルスは古川佳奈が、第1ゲームを21−23で惜しくも失った直後から奮起し、以降の2ゲームは我慢強いラリーで19本、19本。そして最後は、青森山田高の先輩後輩ペアの新人・清瀬璃子と内定選手・平本梨々菜が、高校時代から続ける息の合ったコンビネーションで着実にポイント。岐阜Bluvicが3−0でNTT東日本を突き放した。
レゾナックは、前年度4位の手強い北都銀行に対して、鮮やかに勝利した。第1ダブルスの舟橋佳歩/山口萌は、第1ゲーム19−20の苦しい状況で3連続得点し、一気に加速。第2ゲームは15本に収めた。そしてシングルスの染谷菜々美(上写真)が、持ち前の驚異的な持久力をフルに生かしてファイナル逆転勝ち。「まず、エースダブルスの舟橋と山口が、頼もしいプレーでチームに勢いをつけてくれた。染谷は、武器のねばり強さに加えて、試合中に相手を分析して対応するクレバーさがある。それを生かしてくれました」と、長澤靖部長兼監督。トップリーグ復帰の初戦、幸先のよい勝利となった。
▼Sブロック結果(11月2日)
BIPROGY(1勝)3−0 山陰合同銀行(1勝)
中西貴映/岩永鈴②〔21−12、16−21、21−14〕1●髙崎夏実/田部真唯
杉山薫②〔21−15、21−16〕0●三輪音巴
大竹望月/髙橋美優②〔21−12、21−6〕0●佐藤茅穂/伊瀬友花
岐阜Bluvic(1勝)3−0 NTT東日本(1敗)
福島由紀/川添麻依子②〔21−18、21−17〕0●篠谷菜留/山北奈緒
古川佳奈②〔21−23、21−19、21−19〕1●水井ひらり
清瀬璃子/平本梨々菜②〔21−14、21−17〕0●上杉杏/鈴木陽向
レゾナック(1勝)2−1 北都銀行(1敗)
舟橋佳步/山口萌②〔22−20、21−15〕0●松本麻佑/小松ゆい
染谷菜々美②〔19−21、21−9、21−12〕1●永渕妃香
杉山未来/セティアナ・マパサ●0〔15−21、19−21〕②永原和可那/曽根夏姫
▼11月3日の対戦カード
岐阜Bluvic(1勝) ー 山陰合同銀行(1敗)
BIPROGY(1勝) ー レゾナック(1勝)
北都銀行(1敗) ー NTT東日本(1敗)
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/井出秀人
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