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【全日本社会人2024】高橋洸士が激戦を制し全国初制覇!郡司莉子は久々にタイトル獲得!<シングルス結果>

9月7日から11日にかけて、67回全日本社会人選手権(鳥取・鳥取県民体育館ほか)が開催された。最終日の11日は、各種目の準決勝、決勝が行なわれ、全種目で初優勝の社会人王者が誕生した。ここでは、シングルス2種目のダイジェストをお伝えする。

【男子シングルス】

高橋洸士(トナミ運輸/上写真)が、決勝戦で渡邉航貴(BIPROGY)を2-1で破り初優勝を飾った。決着がついたのは、ファイナルゲームの23-21。学生時代から日本一のタイトルを持っていないことにコンプレックスを感じていたという高橋は、勝った瞬間に喜びを爆発させた。表情こそ落ち着いていたが、興奮を隠せないのか、唇を震わせながら「社会人5年目で、一つめ(のタイトル)ですけど、うれしい気持ちがいっぱいある」と喜んだ。

第2ゲームまでの流れは、1日2試合をこなす日程の下、準決勝の影響が出ていた。高橋は、秦野陸との同門対決にストレートで勝利。一方の渡邉は、前回王者の古賀穂(NTT東日本)とファイナルゲーム25-23の死闘を展開した後だった。先手を取ったのは渡邉だったが、疲労感は否めず、第2ゲームは高橋の一方的なペースとなった。

最終ゲーム、中盤から渡邉が追い上げて逆転したが、高橋は「国内の大会にしては珍しく、飛ぶ方と飛ばない方がハッキリしていた。飛ぶ方では、積極的にネットに切って、上がってきたらスマッシュを打ってスピードを上げる。引かずに打っていけた」と最終局面でシャトルが飛ぶ方のエンドであることを生かし、飛びついて強打を連発し逆襲。安定したラリーで、ねばる渡邉を振り切った。

初の全国タイトルを手にした高橋洸士

▼準決勝

渡邉航貴(BIPROGY)②〔17−21、21−15、25−23〕1●古賀穂(NTT東日本)

高橋洸士(トナミ運輸)②〔21−9、21−8〕0●秦野陸(トナミ運輸)

▼決勝

高橋洸士②〔12−21、21−12、23−21〕1●渡邉航貴

【女子シングルス】

女子シングルスの栄光を手にしたは、再春館製薬所の郡司莉子(上写真)。同じチームの後輩である明地陽菜を2-0で破り、初優勝を飾った。郡司にとっては、八代白百合学園高校の2年生でインターハイを制して以来、5年ぶりの国内タイトル獲得となった。

決勝戦は、左利きの明地がラリーで揺さぶりをかけたが、郡司が動じずに主導権を握り続けた。社会人になったばかりのころは強打で決めにいくスタイルだったが、この試合では、無理に強打で攻め込む場面はなく、レシーブからネット前に落としてチャンスをつくるなど、安定感のある戦いを見せた。

郡司は「以前は、攻撃が持ち味だから攻めなければと思い過ぎて、ミスをしていた。レシーブ強化をしてきて、レシーブから攻めることを課題にやってきて、ラリーをしながら攻めることができるようになってきた」と手ごたえを語った。社会人になってから、ケガで戦線を離れる時間も長かったが、身体のバランスなどを見直してフィジカル強化にも着手。「順調じゃなかったけど、腐らずにコツコツやってきて、今日がある」と歩みを振り返った。

準決勝も、栗原あかりにストレートで勝利。2試合連続の同門対決でコーチがつかない戦いだったが、どちらもしっかりとゲームをコントロール。初戦だった2回戦からオールストレートで勝ち上がり、一段上の強さを手に入れたことを証明してみせた。

▼準決勝

郡司莉子(再春館製薬所)②〔21−15、21−16〕0●栗原あかり(再春館製薬所)

明地陽菜(再春館製薬所)②〔21−9、21−10〕0●染谷菜々美(レゾナック)

▼決勝

郡司莉子②〔21−15、21−19〕0●明地陽菜

取材・文・写真
平野貴也

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