【全日本社会人2024】古賀&福島が混合ダブルスで初優勝!山下&緑川、中西&岩永も社会人王者に輝く!<ダブルス結果>

9月7日から11日にかけて、第67回全日本社会人選手権(鳥取・鳥取県民体育館ほか)が開催された。最終日の11日は、各種目の準決勝、決勝が行なわれ、社会人王者が決まった。ここでは、いずれも初優勝となったダブルス3種目のダイジェストをお伝えする。

【混合ダブルス】

大会期間中、多くの注目を集めた混合ダブルスは、古賀輝(上写真・左)/福島由紀(NTT東日本/岐阜Bluvic)が初優勝を飾った。決勝では、柴田一樹/篠谷菜留(NTT東日本)と対戦。第1ゲームを29-27の激闘で制すると、第2ゲームは福島が前衛でのプレーでつなぎ球をねらい続けてプレッシャーをかけ、後衛は古賀が何度も足をひきずりながらも広範囲をカバー。中盤からリードを広げ、15本で勝利した。

古賀は、大きな声を出しながら柔らかい球を打つなど、トリッキーなプレーを連発。相手がチームメートのため、まったくフェイントが効かない場面もあり「騙そうとし過ぎた」と頭をかく場面もあったが、オーバーアクションの緩急に会場は沸いた。福島は「古賀選手が勝手に盛り上げている。でも、私も楽しかった。お客さんも楽しめたのではないかと思うし、いいゲームを見てもらえたと思う」と手ごたえを語った。

2人は今大会に急きょペアを組んでエントリーする形になったが、優勝という結果につながり、福島は「まさか、ですよね」と苦笑い。全日本総合での再挑戦については、古賀が「ぜひ出たい、お願いします」と前向きだったが、福島は「今は、わかりません。フフフ」と明言を避けた。

パリ五輪・銅メダリストの渡辺勇大(BIPROGY)が、新たなパートナー・田口真彩(ACT SAIKYO)と挑んだ戦いは、準決勝で柴田/篠谷に0-2で敗れベスト4に留まった。試合は、先手争いで勝てず、試合のペースをつかめなかった。渡辺は「優勝する姿を見せたかったが、そううまくは(いかない)。また、もう1回トップにいけるように、これからやっていきたい。まだ組んで浅いのでローテーションは、まだまだ。もう少し組んでいけば、対処できるバリエーションは増えてくると思う」と連係の改善を課題に挙げていた。

▼準決勝

古賀輝/福島由紀(NTT東日本/岐阜Bluvic)②〔21−15、18−21、21−10〕1●西川裕次郎/今井優歩(滋賀県スポーツ協会/YAMATO奈良)

柴田一樹/篠谷菜留(NTT東日本)②〔21−13、21−15〕0●渡辺勇大/田口真彩(BIPROGY/ACT SAIKYO)

▼決勝

古賀輝/福島由紀②〔29−27、21−15〕0●柴田一樹/篠谷菜留

【男子ダブルス】

男子ダブルスは、山下恭平(上写真・左)/緑川大輝(NTT東日本)が、決勝戦で柴田一樹/山田尚輝(NTT東日本)との同門対決を制して初優勝を飾った。

緑川は「日本ランキングサーキットに続いて優勝できたことは、アピールにもなる。総合にも今後にもつながる。今日はリスクを負って、自分たちから低い展開に持ち込んで、引かずに2人でプレーできたのが勝因」と喜んだ。ともに機動力に優れるペアは、サービスまわりから積極性を見せて主導権を奪取。勢いを落とさず、13本、15本でゲームを奪い、ストレートで試合を制した。

2人にとっては、大きなヤマ場となった準決勝を切り抜けたことが、勢いになった。第1シードの三橋健也/岡村洋輝(BIPROGY)に第1ゲームを奪われ、第2ゲームも終盤まで接戦の展開に。ここを28-26で競り勝つと、ファイナルゲームは7本に抑えて勝利をつかんだ。決勝は、その勢いを生かして積極性をキープしていた。山下は「準決勝は、2ゲーム目もリードから追いつかれて20オール。“気持ちの勝負だ”と思っていた」と正念場を振り返った。

▼準決勝

山下恭平/緑川大輝(NTT東日本)②〔17−21、28−26、21−7〕1●三橋健也/岡村洋輝(BIPROGY)

柴田一樹/山田尚輝(NTT東日本)②〔21−16、21−12〕0●小野寺雅之/谷岡大后(BIPROGY)

▼決勝

山下恭平/緑川大輝②〔21−13、21−15〕0●柴田一樹/山田尚輝

【女子ダブルス】

第1シードの中西貴映(上写真・左)/岩永鈴(BIPROGY)が、強敵を退け社会人女王に輝いた。準決勝では上杉杏/鈴木陽向(NTT東日本)に苦戦したが、2-1で辛くも勝利。岩永は「最後は吹っ切れて、攻撃できた」と安堵の表情で振り返った。

日本A代表で世界ランク6位。8月のダイハツジャパンオープン(Super750/横浜)でベスト4に入り、国際大会で好調が続いていることが、自信につながったという。決勝では、注目を集めていた新ペアの櫻本絢子/東野有紗(ヨネックス/BIPROGY)の攻撃をしっかりと押し返し、相手にペースを与えず、2-0で勝ち切った。

中西は「準決勝の相手が、前日までの選手より質が上がって球が見えにくかったが、決勝はシャトルもしっかり見えて、しっかり守れる自信もあった」とプライドをのぞかせた。惜しくもペア結成初戦優勝には届かなかった櫻本は「よい部分も悪い部分もたくさん出た。結果は負けたが、互いにどういうプレーをするかつかめた。この課題を生かして、次は優勝できるように頑張りたい」と話し、攻撃の変化を課題に挙げた。

▼準決勝

櫻本絢子/東野有紗(ヨネックス/BIPROGY)②〔21−8、21−8〕0●佐藤灯/田口真彩(ACT SAIKYO)

中西貴映/岩永鈴(BIPROGY)②〔21−10、18−21、21−19〕1●上杉杏/鈴木陽向(NTT東日本)

▼決勝

中西貴映/岩永鈴②〔21−17、21−17〕0●櫻本絢子/東野有紗

取材・文・写真
平野貴也

 

Amazon

楽天ブックス

スポーツクリック

定期購読(定期割)

ベースボール・マガジン社 販売部
(0120‐911‐410)

投稿日:2024/09/11
■関連キーワード

         

人気記事ランキング

閉じる