8月20日から25日まで開催されているダイハツ・ジャパンオープン(横浜アリーナ/SUPER750)。大会5日目の24日は、各種目準決勝が行なわれた。
男子シングルスは19歳の新鋭アレックス・ラニエ(フランス/写真上)が、世界ランキング1位の石宇奇(中国)をファイナルゲームの末に破り、ワールドツアーSUPER750初出場で決勝進出を果たした。
第1ゲームは石宇奇が先取したものの、「相手の長所を出さないようなプレーを心がけた」というラニエが、続くゲームを奪ってファイナルゲームに持ち込む。ラリーでしのぎながら、チャンスでは積極的に強打を放ち、ドライブ戦でも主導権を握った。21-18で勝負を決めると、ウェアのシャツを脱ぎ捨ててコーチの元へ。冷静にプレーした19歳だったが、最後は喜びを全身で表現した。
男子シングルスのもう一方の準決勝は、周天成(台湾/写真下)がパリ五輪に続いて奈良岡功大をストレートで退けた。
女子シングルスは、この日午前中に戴資穎(台湾)が棄権。これにより、ブサナン・ンバルンパン(タイ)が決勝進出を決めている。山口茜は、この日の最終試合でスパニダ・カテトン(タイ)を破り、決勝進出。ジャパンオープンでは4度目の頂点をねらう。
男子ダブルスでは、昨年の世界選手権王者の徐承宰/カン・ミンヒュク(韓国/写真上)が、ファイナルゲーム終盤までもつれる熱戦を制して、決勝へ。また、パリ五輪出場を逃したペアの中からマレーシアの2番手ゴー/ヌーが、ペアを組み替えたばかりのカルナンド/マーティン(インドネシア)を破って、決勝進出を決めている。
女子ダブルスは、パリ五輪で銀メダルを獲得した譚寧/劉聖書(中国/写真上)が決勝進出。金メダルを獲得した賈一凡が今大会で暫定的にペアを組んでいる李汶妹(いずれも中国)とのペアをストレートで退けた。「私たちは勝ったけれど、先輩たちから学ぶ立場。試合のコートでも、とても勉強になった」と劉聖書。敗れた賈一凡/李汶妹も「今週のパフォーマンスには満足している」(賈一凡)「賈一凡先輩から学ぶことが多く、有意義な大会だった」(李汶妹)と振り返った。決勝では、日本の中西貴映/岩永鈴をストレートで退けた第1シードの李紹希/ペク・ハナ(韓国)と対戦する。
混合ダブルスは鄧俊文/謝影雪(香港)が、準々決勝で渡辺/東野を破った楊博軒/胡綾芳(台湾)をファイナルゲームの接戦の末に破って、決勝進出。また、準決勝で中国の次世代対決を制した蒋振邦/魏雅欣も決勝進出を決めている。
【男子シングルス】
▼準決勝(8月24日)
アレックス・ラニエ(フランス)②〔17−21、21−16、21−18〕1●石宇奇(中国)83分
周天成(台湾)②〔21−14、21−16〕0●奈良岡功大55分
▼決勝(8月25日)
アレックス・ラニエ(フランス) - 周天成(台湾)
【女子シングルス】
▼準決勝(8月24日)
山口茜②〔21−14、22−20〕0●スパニダ・カテトン(タイ)44分
ブサナン・ンバルンパン(タイ) キケン 戴資穎(台湾)
▼決勝(8月25日)
ブサナン・ンバルンパン(タイ) - 山口茜
【男子ダブルス】
▼準決勝(8月24日)
徐承宰/カン・ミンヒュク(韓国)②〔12−21、21−15、21−19〕1●フィクリ/マーティン(インドネシア)59分
ゴー/ヌー(マレーシア)②〔21−19、21−17〕0●カルナンド/マウラナ(インドネシア)42分
▼決勝(8月25日)
ゴー/ヌー(マレーシア) - 徐承宰/カン・ミンヒュク(韓国)
【女子ダブルス】
▼準決勝(8月24日)
譚寧/劉聖書(中国)②〔21−16、21−19〕1●賈一凡/李汶妹(中国)54分
李紹希/ペク・ハナ(韓国)②〔22−20、21−12〕0●中西貴映/岩永鈴
▼決勝(8月25日)
李紹希/ペク・ハナ(韓国) - 譚寧/劉聖書(中国)
【混合ダブルス】
▼準決勝(8月24日)
蒋振邦/魏雅欣(中国)②〔21−13、21−15〕1●程星/張馳(中国)35分
鄧俊文/謝影雪(香港)②〔21−18、15−21、21−19〕1●楊博軒/胡綾芳(台湾)65分
▼決勝(8月25日)
鄧俊文/謝影雪(香港) - 蒋振邦/魏雅欣(中国)
取材・構成/バドミントン・マガジン編集部
写真/黒崎雅久