【ジャパンオープン2024】志田&松山が初戦に臨み、8強入り! 準々決勝では日本勢対決も〈3日目結果〉

ダイハツ・ジャパンオープンは、22日に横浜アリーナで第3日を行ない、パリ五輪で銅メダルを獲得した女子ダブルスの志田千陽/松山奈未(再春館製薬所)らが、準々決勝進出を決めた。

志田/松山は、1回戦の相手が棄権して不戦勝だったため、2回戦が初戦となった。志田は「思ったよりシャトルが重くて、自分たちの(得意とする)低空ラリーなどの攻撃が、いつもよりは効かないなと感じたけど、こだわらずに大きい展開から入っていけたのは、よかった」と手応え。相手にペースを渡すことなく、第2ゲームは17連続得点でフィニッシュ。銅メダリストの強さを見せつけた。

同種目では、中西貴映/岩永鈴(BIPROGY)も8強進出。準々決勝では、この両ペアが対戦する。日本B代表の廣上瑠依/加藤佑奈(再春館製薬所)は、パリ五輪銀メダルの劉聖書/譚寧(中国)に健闘したが、敗れた。

混合ダブルスの渡辺勇大/東野有紗(BIPROGY)は、31分で台湾ペアに圧勝。国内ファンの来場を呼び掛け続けている渡辺は「体はきついですけど、最後までやり切りたいなと。泥臭くてもいいので、勝ちたいなと思う。お客さんが早く集合してくれるか、こっちが残れるかという戦いになってきた」と冗談を交えながら、週末への勝ち残りに意欲を示した。同種目の緑川大輝/齋藤夏(NTT東日本/ACT SAIKYO)は、世界ランク4位の蒋振邦/魏雅欣(中国)にストレートで敗退した。

女子シングルスは、パリ五輪ベスト8の山口茜(再春館製薬所)、大堀彩(トナミ運輸)がそろってストレートで勝利。日本B代表の水津愛美(ACT SAIKYO)は、韓悦(中国)に第1ゲームで競り負けると、第2ゲームは試合のペースを奪えず、ストレートで敗れた。韓悦は、宮崎友花(柳井商工高校)、水津と日本選手を連続撃破。次戦は、山口が対峙する。

なお、奥原希望(太陽ホールディングス)が棄権したため、仁平菜月(ヨネックス)が8強入り。準々決勝では、元世界ランク1位の戴資穎(台湾)と対戦する。

男子シングルスは、西本拳太(ジェイテクト)が2-1の逆転で高橋洸士(トナミ運輸)との日本勢対決に勝利。81分の激闘をしのぎ、優勝した22年大会以来の8強入りを決めた。今大会での日本代表引退を明らかにした常山幹太(トナミ運輸)は、1-2で王子維(台湾)に敗れた。第3ゲームは、2-7の出だしから18-13とひっくり返したが、終盤は勝ち急ぎとスタミナ切れで失速。18オールで追いつかれると逆転を許し「楽しむことを忘れた。なんで勝ちを意識したんやろう」と苦笑いを浮かべた。試合後は、四方に礼。日の丸をつけた長い戦いに別れを告げた。

奈良岡功大(NTT東日本)は、対戦成績0勝2敗のレオン・ジュンハオ(マレーシア)に2-1の逆転で初勝利。準々決勝では、常山を破った王子維と対戦する。日本B代表の田中湧士(NTT東日本)も8強入り。次戦の相手は、世界ランク1位の石宇奇(中国)。「自分が、今、世界のどの位置にいるのか、明確に見つけたい。勝つようなことがあれば、上に行けるという強い自信になる」と意気込みを示した。

男子ダブルスは、日本勢で唯一残っている岡村洋輝/三橋健也(BIPROGY)が、邱相榤/王齊麟(台湾)にファイナルゲーム24-22の大激戦で勝利。五輪連覇を果たしたばかりの王齊麟らの強打に苦しみながらもペースを奪還。岡村は「日本の男子ダブルスが低迷期みたいに言われて、頑張らなきゃという気持ちもある」と意地をのぞかせた。

23日は、各種目の準々決勝が行なわれる。日本勢は、全種目で4強への勝ち残りめざす。

【男子シングルス】

▼2回戦(8月22日)

常山幹太●1〔22−20、11−21、19−21〕②王子維(台湾)91分

奈良岡功大②〔21−23、10−21、21−15〕1●レオン・ジュンハン(マレーシア)85分

田中湧士②〔22−20、21−9〕0●全奕陳(韓国)45分

西本拳太②〔17−21、21−12、21−16〕1●高橋洸士81分

【女子シングルス】

▼2回戦(8月22日)

大堀彩②〔21−17、21−18〕0●金ガウン(韓国)46分

山口茜②〔21−12、21−14〕0●リーネ・フォウマーク・カエスフェルト(デンマーク)36分

水津愛美●0〔18−21、13−21〕②韓悦(中国)

仁平菜月 キケン 奥原希望

【男子ダブルス】

▼2回戦(8月22日)

三橋健也/岡村洋輝②〔7−21、23−21、24−22〕1●王齊麟/邱相榤(台湾)71分

【女子ダブルス】

▼2回戦(8月22日)

中西貴映/岩永鈴②〔21−16、21−13〕0●李怡婧/羅徐敏(中国)56分

志田千陽/松山奈未②〔21−13、21−5〕0●オルニチャ/スキッタ(タイ)38分

加藤佑奈/廣上瑠依●0〔9−21、18−21〕②譚寧/劉聖書(中国)44分

【混合ダブルス】

▼2回戦(8月22日)

渡辺勇大/東野有紗②〔21−11、21−15〕0●葉宏蔚/チャン・ニコール・ゴンザレス(台湾)31分

緑川大輝/齋藤夏●0〔10−21、17−21〕②蒋振邦/魏雅欣(中国)33分

取材・文/平野貴也

構成/バドミントン・マガジン編集部 写真/黒崎雅久

投稿日:2024/08/23
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