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【パリ五輪】「イチかバチか、ダイナミックに攻めるプレーも今後は必要なのかなと思う」(保木卓朗)<選手コメント-7>

パリオリンピック・バドミントン競技(会場:ポルト・ドゥ・ラ・シャペル・アリーナ)に出場した日本代表選手が、熱戦の地となったフランスから帰国。8月9日に空港内で行なわれた記者会見に参加した。ここでは、記者会見後の囲み取材に応じた選手たちのコメントを紹介する。

パリ五輪
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保木卓朗(左)/小林優吾
男子ダブルス
予選リーグ敗退

――決勝トーナメントに進めず、悔しい結果だった

保木 メダルを取りにいくことが目標でしたが、オリンピックという舞台の難しさがありました。グループリーグからきつい対戦が多く、初戦の台湾ペア戦(王齊麟/李洋)がちょっとよくなかった分、自分たちの入りが難しくなったと思います。

小林 いいところを出す場面が、少なかった大会でした。初戦の出だしは台湾選手も緊張してましたが、自分たちが乗せてしまった部分があった。自分たちも初戦を大事にしようと思っていたのですが、相手にそれを上回られたという印象です。

――それでも初戦はねばって戦うことができていた

保木 1ゲームを惜しい感じで負けたり、逆転負けもしてしまったけど、2ゲーム目は終始ねばって、我慢できる展開がありました。最後に勝ち切れなかったのはすごく残念ですけど、いつもの試合だったら簡単に負けているところが、オリンピックという舞台で、少しでも自分たちも活躍したいと思ってやった結果が、ああいうプレーになったと思うので、そこはよかったと思います。

小林 大事に試合を運ぶ場面と、攻める場面の中で、いつもよりちょっと攻める場面で急いでしまうことが多かった。そこで自分たちが焦ってしまい、逆に相手はいつも自分たちがやるような、安全に、冷静に球を落としたり、決められそうな時でも丁寧に入れてきたり。ずっとラリーをさせられているイメージで、自分たちがやっていたことを逆にやられた感じ。相手がミスをしなくて、すごく嫌でした。

――日本の男子ダブルスが五輪で勝つために必要だと感じたこと

保木 優勝したペアは、爆発力がすごくあると思います。日本人で、あそこまで並外れたスマッシュやパワーはなく(日本の感覚からすれば)規格外な感じ。そういうところが、自分たちには足りなかったと思います。あとは、思い切りのよさ。(台湾のペアが)決勝で対戦した中国ペアも、やっぱり思い切ってやってきます。そういうことが、自分たちにはプレッシャーになってくる。どちらかというと、日本選手は堅実に戦おうとするけど、今は、もうイチかバチかでもダイナミックに攻めてくるのが少しトレンドなのかなと思う。そういったプレーも、今後は必要なのかなと思います。

小林 自分たちはいろんな大会を出ることができて、経験値はめちゃくちゃ高いと思います。でも、オリンピックは全然違いました。これから先、(渡辺)勇大のように(相手に合わせた)プレーができる選手が生まれてくるわけではない。遠藤(大由)さんのように多彩なショットやアタック力がある選手、園田(啓悟)さん/嘉村(健士)さんのようなスピードがあるペア、保木のような上手さ、そういう(特長のある選手が今までにいたのに五輪では勝ていない)ことを考えると、やっぱり一人じゃできない。すごい選手が一人いても勝てない。すごい厳しい世界だなと、あらためて思います。オリンピックでメダルを取るというのは、やっぱり、なかなかできないこと。金メダルの王齊麟/李洋を見ていると、やっぱり、今は爆発させていくようなプレースタイルが必要なのかなと思いますし、日本人にもできなくはないけど、なかなか難しいかなとも思います。

――次はジャパンオープン。どういう舞台にしたいか

保木 オリンピックをめざして駆け抜けてきたので、すぐに気持ちの面をつくるのは多分無理だと思います。でも、せっかく日本で開催されるので、少しでもいい準備をして、本当にバドミントンを楽しむ目的を持って、ジャパンオープンは出たいなと思います。

小林 ジャパンオープンは特別な大会ですけど、やっぱりオリンピックの後なので、自分たちも今できるプレーをする、ケガをしないという原点に戻ろうと思います。また始まっちゃうので、大会が(笑)。ここからは、やっぱり2人がどれだけケガをしないかが、本当に続けられるカギになると思う。2人で力を合わせていきたいなと思います。

帰国会見 その1はこちら

帰国会見 その2はこちら

帰国会見 その3はこちら

取材・写真/平野貴也

構成/バドミントン・マガジン編集部

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パリ五輪特集は、バドミントン・マガジン9月号(8月22日発売)に掲載します!現地で取材した記者による熱戦レポートをお楽しみに!

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