8月4日に競技最終日を迎えた、バドミントンのインターハイ(全国高校総体)。同日は男女とも、個人戦の準決勝と決勝が実施された。ここではSAGAサンライズパーク・SAGAアリーナで行なわれた女子ダブルスのダイジェストをお伝えする。
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【女子ダイジェスト】
最終的にどのペアが勝っても、初の全国制覇となる4組による準決勝。そのなかで、四つ角シードに位置する相磯美心/松田仁衣菜(福井工大附福井)と玉木亜弥/米本宙那(四天王寺)が、それぞれストレートで決勝に駒を進めた。
ただし、ストレート勝ちといっても、どちらの勝負も差はわずかだった。相磯/松田は、第1シードの砂川温香/長廻優茉(柳井商工)を破ってきた秋田まな/山北眞緖(ふたば未来学園)に対し、第1ゲームは23-21という大接戦。ゲームポイントを握られる場面もあったが、引かない攻撃姿勢が功を奏した。
玉木/米本は、ノーシードから勝ち上がってきた2年生ペア、榎本紗楓/八嶋未來(埼玉栄)の反撃で第2ゲームは押されていた。序盤に許したリードを詰められないまま終盤まで進んだが、16-18から3ポイント連取でついに逆転。玉木は団体戦の2日目に右足太ももの肉離れを負い、2日前にも再度、同じケガに見舞われたというが、シングルスの3回戦で敗れてからケアに専念し、この日を迎えていた。
いつ試合続行不可能の状況に陥るかわからないなか、がむしゃらに拾って後輩の米本を鼓舞する姿は印象的だった。一瞬の隙から攻めに転じて痛快にポイントを重ね、終盤の接戦を22-20でものにした。
選抜の3位同士による決勝。先に流れをつかんだのは玉木/米本だ。しかも、5-4から8ポイントを連取するという猛烈な勢いだった。第2ゲームになると相磯/松田も、玉木の鉄壁をより積極的に崩しにかかったが、一歩及ばず。
玉木には昨年の世界ジュニアのダブルスを制した実績、米本には2年前の全中でのダブルス・タイトルがあるが、このペアでの優勝は初めて。「団体の悔しさを個人戦で晴らせてうれしい」と、口を揃えた。
【優勝コメント】
玉木亜弥(写真右)
「 4回戦までずっと調子が悪かったんですけど、準々決勝で優勝候補の青森山田ペア(横内/平本)と対戦したときに、二人のこれまでで一番いいプレーができました。それが精神的に大きくて、あのペアに勝ったからには絶対優勝するんだって思えるようになりました。足の肉離れは、この大会で2回もやっちゃったんですけど、体が追い込まれたぶん、気持ちは強くなれたのかもしれないです」
米本宙那(写真左)
「先輩に助けてもらいながらですけど、優勝できてほんとによかったです。(玉木は)今日も足が痛かったと思うんですけど、私がなかなか決めきれないのをカバーしてくれて、気力がすごいと思いました。全国のタイトルは、全中のダブルス以来で、そのときのパートナー(山中杏哩)もチームにいるし、来年もまたインターハイで優勝できるようにがんばります」
【女子ダブルス結果(4日)】
■準決勝
相磯美心/松田仁衣菜(福井工大附福井)②〔23−21、21−16〕0●秋田まな/山北眞緖(ふたば未来学園)
玉木亜弥/米本宙那(四天王寺)②〔21−18、22−20〕0●榎本紗楓/八嶋未來(埼玉栄)
■決勝
玉木亜弥/米本宙那②〔21−11、21−17〕0●相磯美心/松田仁衣菜
取材・文/山口奈緒美
写真/菅原 淳
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