7月31日に開催されたパリオリンピック・バドミントン競技(会場:ポルト・ドゥ・ラ・シャペル・アリーナ)5日目は、各種目の予選リーグが行なわれた。大会も中盤戦に入り、予選リーグ突破をかけた激しい戦いがコートで繰り広げられている。ここでは、午後のセッションに登場した海外選手の結果をお伝えする。
各種目の予選リーグも最終戦を迎え、決勝トーナメント進出者が決定。世界のトップランカーが順当に勝ち進む中、メダル候補の選手が予選リーグを抜けられず、コートを去った。
女子シングルスでは、グループEで前回の東京オリンピック銀メダリスト・戴資穎(タイ・ツーイン/台湾/上写真)とラチャノック・インタノン(タイ)が激突。長年、世界の最前線で戦い続けた2人の勝負は、インタノンが19本、15本に抑えて勝利を飾り、予選リーグ突破を決めた。インタノンは盟友との試合について「戴資穎との試合はこれがラストマッチ。なぜなら彼女はこの大会後に引退するから。彼女と一緒に戦えて本当に幸せでした」と振り返った。
男子シングルスも、大きな波乱が起こった。前回大会の銅メダリストで今回もメダル候補一角となったアンソニー・S・ギンティン(インドネシア)が、地元フランスのトマ・ジュニア・ポポフ(上写真)と対戦。第1ゲームをポポフが21-19で先制。第2ゲームはギンティンが意地を見せて17本で取り返し、勝負の行方はファイナルゲームへ。最後は地元の観衆の声援を力に変えたポポフが、21-15で勝利。「第1ゲームを取ったことが大きかった。それで相手が第2ゲームを取らなければならない状況になったからね。そこで彼はエネルギーを使ったと思う。第3ゲームは、観客のおかげだったよ」(ポポフ)
男子ダブルスは、混戦のグループDを台湾の王齊麟(ワン・チーリン)/李洋(リーヤン)、そしてシードのアストルップ(上写真・左)/ラスムセン(デンマーク)が突破した。台湾ペアは4連勝で1位通過。デンマークペアはその台湾ペアに敗れたものの、その他の試合を制して3勝1敗で決勝トーナメントに進出を決めた。
7月31日の午後のセッションの結果は以下の通り。
【男子シングルス】
▼グループD
西本拳太②〔21−14、21−18〕0●ブライアン・ヤン(カナダ)53分
▼グループE
アンダース・アントンセン(デンマーク)②〔21−10、21−14〕0●アデ・レスキー・ドゥイカオ(アゼルバイジャン)42分
▼グループG
リー・ジジャ(マレーシア)②〔21−10、21−13〕0●パブロ・アビアン(スペイン)34分
▼グループI
周天成(台湾)②〔21−18、21−13〕0●李卓耀(香港)44分
▼グループJ
奈良岡功大②〔21−10、21−16〕0●全奕陳(韓国)51分
▼グループH
トマ・ジュニア・ポポフ(フランス)②〔21−19、17−21、21−15〕1●アンソニー・S・ギンティン(インドネシア)86分
▼グループK
プラノイ・H.S.(インド)②〔16−21、21−11、21−12〕1●リ・ドゥクパット(ベトナム)63分
▼グループN
李詩灃(中国)②〔21−17、21−17〕0●アヌオルワポ・J・オペヨリ(ナイジェリア)42分
▼グループM
ロー・ケンイゥ(シンガポール)②〔21−13、21−16〕0●U・F・C・アルティガ(エルサルバドル)
【女子シングルス】
▼グループA
アン・セヨン(韓国)②〔21−5、21−7〕0●チー・シュェフイ(フランス)30分
▼グループE
ラチャノック・インタノン(タイ)②〔21−19、21−15〕0●戴資穎(台湾)
▼グループG
グレゴリア・マリスカ・トゥンジュン(インドネシア)②〔21−12、21−18〕0●テレザ・スヴァビコワ(チェコ)32分
▼グループJ
大堀彩②〔21−12、21−8〕0●アイネス・ルシア・カスティルロ(ペルー)34分
▼グループL
キャロリーナ・マリーン(スペイン)②〔21−5、21−5〕0●レイチェル・ダラ(アイルランド)28分
▼グループP
陳雨菲(中国)②〔21−8、19−21、21−11〕1●ミア・ブリックフェルト(デンマーク)63分
【男子ダブルス】
▼グループD
アストルップ/ラスムセン(デンマーク)②〔21−19、22−20〕0●保木卓朗/小林優吾46分
王齊麟/李洋(台湾)②〔17−21、21−17、24−22〕1●劉雨辰/欧烜屹(中国)63分
【混合ダブルス】
▼準々決勝(7月31日)
鄭思維/黄雅瓊(中国)②〔21−16、21−15〕0●馮彦哲/黄東萍(中国)49分
渡辺勇大/東野有紗②〔23−21、21−14〕0●デチャポル/サプシリー(タイ)45分
徐承宰/カン・ミンヒュク(韓国)②〔21−15、21−10〕0●鄧俊文/謝影雪(香港)
金ワンホ/鄭ナウン(韓国)②〔21−19、21−14〕0●チェンTJ/トーEW(マレーシア)41分
▼準決勝(8月1日)
鄭思維/黄雅瓊(中国)− 渡辺勇大/東野有紗
徐承宰/蔡侑玎(韓国)− 金ワンホ/鄭ナウン(韓国)
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取材/バドミントン・マガジン編集部
写真/Getty Images