7月27日に開幕したパリ2024オリンピック・バドミントン競技。28日は、前日に引き続き、各種目の予選リーグが行なわれた。現地時間午後のセッションでは、男子シングルスの奈良岡功大が登場。また、夜のセッションでは混合ダブルスの渡辺勇大/東野有紗が初戦に臨み、ともに勝利した。
奈良岡は世界ランキング48位のイゴール・コエリョ(ブラジル)と対戦。第1ゲームを危なげなく先取したものの、第2ゲームは展開が一変。「風の影響でシャトルが飛ぶエンドで、コントロールに苦労した」と奈良岡が対応できずにいるところに、前がかりに攻め込まれ、0-5。中盤は最大6点差をつけられ、会場の声援もコエリョを後押し。15-19でファイナルゲーム突入も見えてきたが、ここから吹っ切った奈良岡が追い上げ。6連続得点で逆転に成功し、ストレート勝利で初戦をものにした。
「自分が何をしているかわからないくらい緊張した」と、試合後の奈良岡。次戦は、対戦成績1勝1敗の韓国のチョン・ヒョクジンと対戦する。
渡辺/東野は、過去1勝1敗の台湾ペアに対し、試合の入りから集中力の高いプレーとキレのある動きで圧倒。強打のある男子選手に、「強い球に対しては、多少強い球で返しながらしのぐのも目的だった」(渡辺)と、スピード感のあるドライブ戦でも先手を取った。終始リードする展開をつくり、36分で勝負を決めた。
渡辺/東野のグループCは、デンマークペアが欠場となったため、3ペアでのリーグ戦となり、すでに台湾ペアが2敗となったため、渡辺/東野と鄧俊文(タン・チュンマン)/謝影雪(ツェ・イエンスエット/香港)のベスト8入りが決定。決勝トーナメントへの1位通過をかけて、現地時間29日夜に香港ペアと対戦する。
【男子シングルス】
奈良岡功大(日本)②〔21−16、21−19〕0●イゴール・コエリョ(ブラジル)48分
【混合ダブルス】
渡辺勇大/東野有紗(日本)②〔21−14、21−13〕0●葉宏蔚/李佳馨(台湾)36分
取材・文/バドミントン・マガジン編集部