国内の実業団チームが一堂に会して、日本一を争う『第74回全日本実業団バドミントン選手権』が、6月22日に宮城県のカメイアリーナ仙台で大会4日目を迎え、男女ともに準々決勝と準決勝が行なわれた。ここでは、男子のダイジェストをお伝えする。
【男子ダイジェスト】
準々決勝は、NTT東日本やBIPROGY、トナミ運輸といった優勝候補チームが順当に勝利を収めて準決勝進出を果たした。そのなかで注目を集めたのは、前回大会3位の日立情報通信エンジニアリングと、昨季のS/Jリーグで初優勝を果たしたジェイテクトの一戦だ。
この試合では、日立情報通信エンジニアリングがダブルス2本を奪って試合の主導権を握る。しかし、ジェイテクトは第1シングルスに起用された小川翔悟が、臨みをつなげる白星を獲得。そして、残りのシングルス2試合では、第2シングルスでジェイテクトのエース西本拳太がファイナルゲームを戦うなか、第3シングルスは日立情報通信エンジニアリングの野田統馬が藤原圭祐に勝って決着。日立情報通信Eがベスト4最後の椅子に座った。
準決勝では、NTT東日本とBIPROGY、日立情報通信エンジニアリングとトナミ運輸が対戦。まず、日立情報通信Eとトナミ運輸の試合は、トナミ運輸が強さを発揮した。激戦を乗り越えてきた日立情報通信Eに対して、第1ダブルスの西田陽耶/目崎駿太郎が16本、15本で完勝して流れを引き寄せたトナミ。すると、第2ダブルスは小林優吾/金子真大が、第1シングルスは大林拓真がいずれもストレート勝ち。トナミ運輸が快勝で決勝進出を果たした。
そして、NTT東日本対BIPROGYの試合は、BIPROGYのダブルス陣がいずれもストレート勝ちで2連勝。優位に立ったBIPROGYだが、NTT東日本もここから反撃を開始する。第1シングルスの田中湧士がストレート勝ちを収めれば、第2シングルスの古賀穂もファイナルゲーム19本で競り勝ってスコアをタイに戻した。
注目の第3シングルスは、NTT東日本の武井凛生が、BIPROGYのルーキー・沖本優大と対戦。両者ともにプレッシャーのかかる場面だったが、沖本はこの試合をねばり強く戦いストレート勝ち。若い力が躍動したBIPROGYが、優勝に王手をかけた。
大会最終日となる23日は、BIPROGY対トナミ運輸の決勝戦が行なわれる。
▼準々決勝(6月22日)
NTT東日本(東京) 3−0 三菱自動車京都(京都)
BIPROGY(東京) 3−0 金沢学院クラブ(石川)
日立情報通信エンジニアリング(神奈川) 3−1 ジェイテクト(愛知)
トナミ運輸(富山) 3−0 JR北海道(北海道)
▼準決勝(6月22日)
BIPROGY 3−2 NTT東日本
岡村洋輝/三橋健也②〔21−19、21−14〕0●山下恭平/緑川大輝
渡辺勇大/熊谷翔②〔21−15、21−12〕0●柴田一樹/山田尚輝
渡邉航貴●0〔12−21、13−21〕②田中湧士
川本拓真●1〔10−21、21−16、19−21〕②古賀穂
沖本優大②〔21−14、23−21〕0●武井凛生
トナミ運輸 3−0 日立情報通信エンジニアリング
西田陽耶/目崎駿太郎②〔21−16、21−15〕0●霜上雄一/野村拓海
小林優吾/金子真大②〔21−14、21−17〕0●井上誠也/川邊悠陽
大林拓真②〔21−16、21−7〕0●岩野滉也
▼決勝(6月23日)
BIPROGY − トナミ運輸
取材・文/吉井信行
写真/黒崎雅久
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