5月5日に開催された世界国・地域別対抗戦BWFトマス杯&ユーバー杯2024(中国・成都)最終日は、ユーバー杯の決勝戦が行なわれた。
世界一まであと1勝。2大会ぶり16回目の優勝をめざすのは、予選リーグから星を落とさずに勝ち上がってきた中国。準決勝では、ライバルの日本も3−0で退け、決勝も陳雨菲(チェン・ユーフェイ/上写真)、陳清晨(チェン・チンチェン)/賈一凡(ジャ・イーファン)、何冰嬌(へ・ビンジャオ)と、不動のメンバーを起用し頂点をねらう。
反対の山から勝ち上がったのは、グループリーグは日本に敗れて2位通過ながら、準々決勝でタイ、準決勝では前回優勝の韓国を3−2で競り勝ったインドネシア。こちらは2008年以来の決勝進出。優勝すれば、スシ・スサンティを筆頭に世界を席巻した1996年以来、4回目のタイトル獲得だ。28年ぶりの優勝には、エース対決となる第1シングルス、第1ダブルスの結果が大きなカギとなった。
試合が始まると、第1シングルスは陳雨菲がインドネシアのグレゴリア・マリスカ・トゥンジュンを圧倒。10連続得点などで大きく引き離して第1ゲームを制すると、第2ゲームも先行しながら試合を進めて21-16で勝利をつかんだ。
第1ダブルスは、最強ペアの陳清晨(上写真・左)/賈一凡が、ペアを組み替えて挑むラマダンティ/スギアルトに隙を与えず。11本、8本で快勝し、優勝に王手。最高の流れで何冰嬌にバトンを手渡す。
一気に頂点べ駆け上がろうとする中国・これに対し、インドネシアは第2シングルスのエスター・ヌルミ・トリ・ワルドヨが奮闘した。タイ、韓国戦ともに白星をつかんでチームの勝利に貢献した期待のホープが、第1ゲームを21-10で先制。何冰嬌はネット前の精度が上がらずに苦しむ。しかし、百戦錬磨の何冰嬌もすぐにプレーを修正。第2ゲームは10-9から7連続得点を奪って1-1のタイに戻すと、最終ゲームも激しい競り合いから最後に抜け出したのは何冰嬌。女王の底力を発揮して21-17で勝利。3-0で制した中国が、16回目の世界一到達を成し遂げた。
▼決勝(5月5日)
中国 3−0 インドネシア
WS1 陳雨菲②〔21−7、21−16〕0●グレゴリア・マリスカ・トゥンジュン38分
WD1 陳清晨/賈一凡②〔21−11、21−8〕0●ラマダンティ/スギアルト39分
WS2 何冰嬌②〔10−21、21−15、21−17〕1●エスター・ヌルミ・トリ・ワルドヨ69分
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文/バドミントン・マガジン編集部
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