4月9日にアジア選手権（中国・寧波）が開幕。大会2日目が行なわれた4月10日は、各種目の本戦1回戦が実施され、日本代表も登場した。ここでは、試合を戦った選手のコメントを紹介する。
【選手コメント】
2日目／4月10日
初日／4月9日
保木卓朗＆小林優吾
西本拳太
男子シングルス1回戦：ロー・ケンイゥ（シンガポール）に2-1で勝利
――見事な逆転勝利
1ゲーム目は、相手がいつもより丁寧な感じで、あまりスピードを上げずに入ってきました。僕が思っていた彼のプレーとは違い、序盤で少しリードされましたが、2、3ゲーム目でどうにか立て直せました。
――どういう部分を切り替えたか
相手は足を使って、後半にかけてスピードを上げてきた。中西（洋介）コーチからは「相手は最後、（運動量やスピードが）絶対に落ちるはずだと言われました。僕自身もそれを信じてやっていたので、それがうまくいったと思います。
――後半は得意の強打を打たせてもらえなかった
（自分の得意なプレーは）みんなわかっていると思います。（両肩の上を指して）この辺を抜いてくる球が多い。でも、僕自身もいろいろな対処を練習しているし、昔よりは、引けを取らずにできている。自分から仕掛けるより、防ぐというプレーですけど、以前よりはできていると思います。結果的に勝てばいいので。その日、その日のベストな選択をできればと思います。
――最後の1点まで苦しかった
僕の間の取り方で少し相手が苛立っていたけど、ラスト1点で相手が開き直ってきた。そこで何点か取られましたけど、これからも、こういう相手とああいう勝負になると思う。シンプルですけど、最後まで僕が先に絶対ミスをしないという強い気持ちを持ってやっていきたいと思います。
――この大会に、どんな気持ちで臨んでいるか
オリンピックにつながる試合というところもあります。その中で、試合でしか試せない、こういう相手だからこそできるプレーがありますし、こういうところで優勝してこそ（五輪で）チャンピオンになれると思う。優勝しかめざしていないですけど、一つひとつなので、まずは明日に向けて、しっかりと気持ちと体をつくっていきたいと思います。
――五輪レースでは、日本の2番手と全体16位以上という五輪出場の条件が確実になった
オリンピックに出た時のシード権の争いもありますし、やっぱりオリンピックを勝つには、ここも勝たないと、と思っています。実際、勝てばチャンスは広がる。緊張感のある大会で、ロー・ケンイゥ選手のような強い相手と対戦できることは、大きいと思っています。
――20代後半で「これからが全盛期だ」と宣言。今まで届かなかった五輪に届いた
たしか佐々木翔さん（現北都銀行監督）は、30歳の時が初めてのオリンピック。勝手に、翔さんの背中を追いかけています。プレーもそうですけど、人間性も含めて。やり続けることは、シンプルですけど一番難しいと思っています。それを間近で見てきたし、僕自身も同じナショナルチームで感じさせていただいたので。
（五輪出場が決まって）うれしいというより、目標は五輪の金メダル。それを達成して喜びたい。だから、ホッとした感じでもないし、ここから、やっとスタート、本番だなという気持ちの方が強いです。自分自身より、まわりが変わると思うので（気持ちがブレないように）気をつけたいなと思います。
取材・写真
平野貴也
構成
バドミントン・マガジン編集部
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