3月19日、フランスOP（3月5～10日／パリ）、全英OP（3月12～17日／バーミンガム）に出場したバドミントン日本代表が帰国した。2大会で上位へ進出した選手・ペアが、帰国後、囲み取材に応じた。

下記はフランスOP、全英OPともに4強入りを果たした保木卓朗／小林優吾のコメント。

保木卓朗（左）＆小林優吾

――欧州2連戦の感想

保木　今年に入ってから、コンスタントにベスト4を維持できているところは、よかったかなと思います。ただ、準決勝が、どちらも逆転負けということで、課題も見えました。次は、アジア選手権もありますが、そういう負け方をしないように考えてやりたいです。

小林　欧州遠征の2週は、非常にいい形で試合を終えたと思います。調子もよかったので、このまま上げていけば、自ずとこの先もいい結果が出ると思うので、頑張っていきたいです。

――フランスOPは、五輪会場だったが

保木　きれいだという印象。シャトルの感覚も、特に風が気になることもなかった。観客席から試合を見る場面もあったのですが、コートがすごく鮮明に見えた。あそこで自分がプレーしている姿をイメージしたときに、すごくテンションが上がりましたし、あの舞台にまた戻りたいなと強く思いました。

小林　あの体育館で五輪があるのだと、しっかりイメージしながらプレーできたので、ベスト4という結果でしたが、それ（五輪を意識して緊張感もある状況）にしては、すごくいい形で終われたのではないかと思います。

――五輪レースも間もなく終了

保木　きつかったっす（笑）。ここまで、一つも油断できないというか。国の1位を維持しておけば何とか（五輪出場権を得られる）ということもありましたが、絶対にランキング8位以内に入って、自分が出場権を取るということを意識していたので、ここまで20大会以上回っていると思いますが、常に全力でベストを合わせるということが、本当にこの五輪レースはつらかった。きつかったというイメージです、今は。

小林　前回の五輪レースよりも大会数が多く、非常に過酷なスケジュールの中、自分たちも調整しないといけないですし、勝たないといけない。でも、ケガをしないように。いろいろな感情がある中で、長い五輪レースでしたが、最終的には、二人が大きなケガをせず、いい結果も残せたと思うので、この結果を五輪にぶつけられたらいいなと思います。

――4月のアジア選手権への意気込みを

保木　アジア選手権は（BWFワールドツアーでいうと）SUPER 1000相当の、すごく大きな大会になるので、取ってみたいタイトルの一つ。五輪レース最後の大会なので、優勝していい形でレースを締めくくれるように。そこだけを意識して頑張りたいです。

小林　今回の欧州遠征をふまえて、自分たちの調子はよかったですが、最終的に最後の詰めの甘さ、油断もあったのかなと思うので、そこら辺をしっかりすれば、決勝、優勝が見えてくると思う。今回の反省を次に生かしたいです。

――五輪の出場が確実になった。五輪までに取り組みたいテーマは

保木　まずは、ケガをしないことが大前提ですが、その中でフィジカル面の強化、維持は、すごく大事。これからの大会は、どちらかと言うと（これまでの五輪レースにおける2連戦、3連戦への準備ではなく）1大会にかける、自分たちのピークの持って行き方を、試したい。1大会にかける思い、コンディションの作り方を勉強するような形が一番いいのではないかと思います。ただ、五輪がビッグイベントで、注目されがちですけど、そればかり意識していては、いいパフォーマンスは出ないと思います。五輪を意識しつつも、そんなに重くは感じすぎないことも大事。そういう意味でも、これからは、1大会、1大会のベストコンディションのつくり方を意識してやりたいと思います。

小林　昨年のレース期間は、大会数が多くて、調整する時間があまりなかった。でも、2週間が終わって、次の2週間…と、その空いた期間にどれだけフィジカルを落とさず、キープできるかをやっていたのが、すごくよかった。それが、この結果（五輪出場権獲得）につながったと思っているので、それを落とさずに、フィジカル（コンディション）をしっかりキープしていきたいです。