3月16日にBWFワールドツアー・全英オープン(バーミンガム・Super1000)5日目は、各種目準決勝が行なわれた。決勝をかけてライバルたちとの熱戦を繰り広げた日本勢は、女子シングルスの山口茜、女子ダブルスの志田千陽/松山奈未、混合ダブルスの渡辺勇大/東野有紗が準決勝を制し頂上決戦に進んでいる。
【結果】
女子シングルスの山口(上写真)は、前週のフランスOP決勝で敗れているアン・セヨン(韓国)と、再び対戦。前回はファイナル勝負の末に決着したが、今回も大接戦に。第1ゲームは、山口が7連続得点などで引き離し、21-10で先制。第2ゲームは一転、互いにポイントを奪い合うシーソーゲームに。アン・セヨンの得意なラリー勝負に付き合いながら好ラリーを展開した山口だったが、19オールから先に抜け出され、ファイナルゲームに突入した。
長いラリーでともに体力を消耗する中、少しずつ主導権を握り始めたのは山口。12-10の中盤以降、失速するアン・セヨンに対して山口はペースを保ち、21-14で勝利。82分の激戦を制した山口が、決勝の切符をつかんだ。
混合ダブルスの渡辺/東野(上写真・右)は、オランダのベテラン、タベリング/ピキとの勝負。侮れない相手に対して、第1ゲームは渡辺/東野が14本で先制。第2ゲームも終始リードを保てた渡辺/東野が、後半に追い上げるオランダペアを抑えて21-16。ストレート勝ちで決勝進出を決めた。決勝は、中国の鄭思維(ツェン・シーウェイ)/黄雅瓊(ファン・ヤーチョン)と対戦する。
女子ダブルスは志田/松山(上写真・左)と櫻本絢子/宮浦玲奈の日本ペア対決。第1ゲームを先制したのは志田/松山。中盤に得意のスピード戦で点差を広げて21-15で制すと、第2ゲームもその勢いをキープ。一方、櫻本/宮浦は自分たちの攻撃の形がつくれず、ミスも重なりリードを許す。12-10から抜け出した志田/松山が21-12で櫻本/宮浦を抑え、決勝に進出。2年ぶりの優勝に王手をかけた。
男子ダブルスは、保木卓朗/小林優吾がインドネシアのアルディアント/アルフィアンとの勝負に挑むも、第1ゲームは先行する相手を捕まえきれず18-21。第2ゲームは保木/小林が15-6の大量リードを守れず、まさかの逆転負け。0-2のストレートで敗れ、初の決勝進出はならなかった。
3月16日(準決勝)の結果、3月17日(決勝)の対戦カードは以下の通り。
【男子シングルス】
▼準決勝(3月16日)
アンソニー・S・ギンティン(インドネシア)②〔19−21、21−5、21−11〕1●クリスト・ポポフ(フランス)75分
ジョナタン・クリスティ(インドネシア)②〔21−12、10−21、21−15〕1●ラクシャ・セン(インド)68分
▼決勝(3月17日)
アンソニー・S・ギンティン(インドネシア) ― ジョナタン・クリスティ(インドネシア)
【女子シングルス】
▼準決勝(3月16日)
山口茜②〔21−10、19−21、21−14〕1●アン・セヨン(韓国)82分
キャロリーナ・マリーン(スペイン)②〔21−13、21−12〕0●戴資穎(台湾)46分
▼決勝(3月17日)
山口茜 ― キャロリーナ・マリーン(スペイン)
【男子ダブルス】
▼準決勝(3月16日)
A・チア/ソーWY(マレーシア)②〔21−16、21−15〕0●李哲輝/楊博軒(台湾)36分
アルディアント/アルフィアン(インドネシア)②〔21−18、21−18〕0●保木卓朗/小林優吾40分
▼決勝(3月17日)
アルディアント/アルフィアン(インドネシア) ― A・チア/ソーWY(マレーシア)
【女子ダブルス】
▼準決勝(3月16日)
志田千陽/松山奈未②〔21−15、21−12〕0●櫻本絢子/宮浦玲奈48分
李紹希/ベク・ハナ(韓国)②〔21−17、18−21、21−16〕1●金昭英/孔熙容(韓国)86分
▼決勝(3月17日)
志田千陽/松山奈未 ― 李紹希/ベク・ハナ(韓国)
【混合ダブルス】
▼準決勝(3月16日)
鄭思維/黄雅瓊(中国)②〔21−14、21−13〕0●馮彦哲/黄東萍(中国)39分
渡辺勇大/東野有紗②〔21−14、21−16〕0●タベリング/ピキ(オランダ)38分
▼決勝(3月17日)
渡辺勇大/東野有紗 ― 鄭思維/黄雅瓊(中国)
【コメント】
5日目/準決勝
(3月16日)
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構成/バドミントン・マガジン編集部
写真/BADMINTONPHOTO、Getty Images