2月23日にバドミントンの国内最高峰のリーグ戦、S/Jリーグ2023・トップ4トーナメント&順位決定戦が行なわれた。11月に秋田と愛知で開幕した男女S&Jブロックの上位2チームがトップ4に進出。3位以下は、各ブロックの同じ順位のチームと対戦する順位決定戦に挑んだ。ここでは白熱した戦いを繰り広げた女子のトップ4・準決勝のダイジェストをお伝えする。
【男子ダイジェスト】
負ければS/JリーグⅡ自動降格となる11・12位決定戦。ブロックで白星をつかめず、厳しい勝負に挑むことになったのはトリッキーパンダースと丸杉の2チーム。第1ダブルスは、トリパンがリャオ・ミンチュン/柴田陽登でポイントをねらうと、丸杉はブロックリーグで全試合に出場している後藤海斗/石神文太で勝負。落とせない大事な一戦を制したのはトリパン。リャオ/柴田が16本、11本で後藤/石神を抑え、残留に一歩近づく。
シングルスは、ともにブロックでフル出場しているトリパンの原口翔多と丸杉の佐藤雄輝がコートに立つと、第1ゲームは佐藤が21-17で先制。第2ゲームは果敢に攻め込む原口が19本で取り返したものの、最終ゲームは佐藤20オールの競り合いを抜け出し、丸杉が1-1のタイに戻した。
緊張感が一気に高まった第2ダブルス。この負けられない勝負を制したのは、トリパンの上田竜也(上写真・奥)/中島巧(内定選手:法政大)だ。丸杉の安藤大地/西川薫と互いに1ゲームずつを取り合いファイナルゲームに持ち込むと、14-12から連続得点などで引き離し21-14。トリパンが丸杉を2−1で制し、残留が決定。丸杉はブロックを通して白星をつかめず、無念のS/JリーグⅡ降格となった。
来季に向けた白星をつかみたい9・10位決定戦は、金沢学院クラブとコンサドーレが対戦。先制したのはコンサドーレ。本田大樹/辻凌也が、金沢学院クラブの伊藤吏永/安井颯杜に第1ゲーム22-20 、第2ゲーム20-22となった接戦を、最終ゲーム14本に抑えて勝利した。
しかし、シングルスは金沢学院クラブの猪熊心太朗(上写真)がファイナルゲームとなった勝負を競り勝ち後続につなぐと、その第2ダブルスの林上凱/浦隆斗(内定選手:日本体育大)が18本、18本のストレートで制し、金沢学院クラブがコンサドーレに2-1で勝利。金沢学院クラブが9位、コンサドーレが10位でリーグ戦を締めくくった。
▼9・10位決定戦(2月23日)
金沢学院クラブ 2−1 コンサドーレ
伊藤吏永/安井颯杜●1〔20−22、22−20、14−21〕②本田大樹/辻凌也
猪熊心太朗②〔21−11、20−22、21−9〕1●山澤直貴
林上凱/浦隆斗②〔21−18、21−18〕0●大越泉/三浦將誓
▼11・12位決定戦(2月23日)
トリッキーパンダース 2−1 金沢学院クラブ
リャオ・ミンチュン/柴田陽登②〔21−16、21−11〕0●後藤海斗/石神文太
原口翔多●1〔17−21、21−19、20−22〕②佐藤雄輝
上田竜也/中島巧②〔21−15、13−21、21−14〕1●安藤大地/西川薫
【女子ダイジェスト】
ブロック5位同士の対戦となった9・10位決定戦は、NTT東日本と七十七銀行が対決。NTT東日本は、第1ダブルスに昨年の全日本総合女子ダブルス準優勝の石川心菜/古根川美桜(上写真・右)を起用。七十七銀行は毛利未佳/田代愛妃で先制ポイントをねらうと、その毛利/田代が第1ゲームを21-19で先制する。しかし、第2ゲームは落ち着いてラリーをモノにした石川/古根川が17本で奪うと、ファイナルゲームも21-16で制してNTT東日本が先取する。
続くシングルスは、七十七銀行の神山歩美が2-0のストレート勝ちで同点に持ち込むと、第2ダブルスも七十七銀行の宮内公佳/向井仁那が、鈴木陽向/上杉杏から第1ゲームを奪った。この勢いを白星につなげたい七十七銀行だったが、仕切り直したNTT東日本の鈴木/上杉が第2ゲーム9本に抑えると、最終ゲームも21-10で勝利。NTT東日本が9位でリーグを終えている。
S/Jリーグ残留をかけての勝負となった11・12位決定戦は、PLENTY GLOBAL LINXと東海興業が対戦。先制はPLENTY GLOBAL LINX。石澤未夢/町田華梨が白熱した勝負をファイナルゲーム13本で勝利する。シングルスは、東海興業の海老澤花が2-0のストレート勝ちを収めて第2ダブルスにつなげると、緊迫した勝負を制したのはPLENTY GLOBAL LINXの小野涼奈(上写真・右)/日笠美空(内定選手:専修大)。第1ゲームは小野/日笠、第2ゲームは東海興業の肥田木あかり/遠藤心夏が制して、最終ゲームへ。一進一退の攻防は、終盤18オールまでもつれたが、最後は小野/日笠が3連続得点で抜け出し、PLENTY GLOBAL LINXが2-1で勝利。S/Jリーグ残留を決めた。一方、敗れた東海興業はリーグ最下位となり、S/JリーグⅡ降格が決定している。
▼9・10位決定戦
NTT東日本 2−1 七十七銀行
石川心菜/古根川美桜②〔19−21、21−17、21−16〕1●毛利未佳/田代愛妃
栗原琉夏●0〔16−21、20−22〕②神山歩美
鈴木陽向/上杉杏②〔19−21、21−9、21−10〕1●宮内公佳/向井仁那
▼11・12位決定戦
PLENTY GLOBAL LINX 2−1 東海興業
石澤未夢/町田華梨②〔21−9、16−21、21−13〕1●園田絵里奈/中山うらら
大石桃花●0〔15−21、19−21〕②海老澤花
小野涼奈/日笠美空②〔21−14、16−21、21−18〕1●肥田木あかり/遠藤心夏
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取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原淳