2月13日からマレーシアのエランゴール州でアジア団体選手権が開催される。アジア団体選手権は2年ごとに行われ、5月の世界国・地域別団体戦の予選を兼ねている。2月10日、開催地に向けて出発する際に、取材に応じた朴柱奉ヘッドコーチのコメントを紹介する。
朴柱奉・日本代表ヘッドコーチ
――今大会の意気込みを聞かせてください
今回のメンバーはベストメンバーではないですが、まずはベスト4まで入って、5月のトマス杯・ユーバー杯本戦に出場できるように頑張ります。
――直前に、奈良岡功大選手がメンバーから外れた理由は
今回のアジア団体選手権はベスト4に入れば自動的にトマス杯・ユーバー杯本戦に出場できるのですが、世界連盟のルールでは世界ランキングによって追加で参加国が決まります。現状で日本は、男子は世界ランキング4位、女子は世界ランキング2位なので、ベスト4に入れなくても、本戦には出場できる状況です。ですから、今回はコンディションを優先し、オリンピックレースポイントを獲得するチャンスがある選手をメンバーに選びました。3月にはヨーロッパで開催されるオリンピックレースの大会が残っているので、コンディションがよくない選手に関しては、その準備のためにメンバーから外れています。
――今回、宮崎友花選手がA代表の団体戦で初のメンバー入り
今回初めてA代表入りで、A代表での団体戦は初めて。個人戦と団体戦は違いますし、上位選手と対戦したり、国際大会での団体戦を経験する貴重な機会になると思います。パリ五輪には間に合いませんが、今年A代表の大会を回って、いろいろ経験を積んでいってほしいと思います。
――ヘッドコーチとして、パリ五輪に向けて、日本代表をどのように仕上げていきたいか
オリンピックレースは4月まで。残りは3カ月ですが、次の遠征が一番大事になると思います。ワールドツアーのSUPER750のフランスOPと、SUPER1000の全英OP。オリンピック出場選手は、ここでほぼ決まることになるかなと思います。男女シングルスは各2選手、女子ダブルスは2組の出場が目標になりますが、男子ダブルスは現状で2枠目が厳しい状況。混合ダブルスは2組目がボーダーラインにいて、ヨーロッパ遠征の成績次第になります。
――東京五輪では充実したメンバーだったが、メダル1個と悔しい結果だった。パリ五輪での目標は
東京オリンピックは、ホームグランドで、いいメンバーだったにもかかわらず、いい成績が出せず、本当に悔しかったです。パリではリベンジのつもりでいますが、チーム全体の力を分析すると、東京オリンピック前と比べると、少し力が落ちています。昨年の世界選手権では金メダルがありませんでしたが、これが今の日本バドミントンの力だと思います。ただ、パリでの目標としては、東京オリンピックよりプラスの成績が出せるように頑張りたいと思います。
写真/バドミントン・マガジン編集部