日本一を争う「第77回全日本総合バドミントン選手権」が、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザで12月25日に開幕した。大会最終日が行なわれた30日は、各種目の決勝戦を実施。ここでは決勝を戦った選手たちのコメントを紹介する。
準優勝
奥原希望
(太陽ホールディングス)
女子シングルス決勝戦:杉山薫(BIPROGY)との対戦は21-17、18-21のファイナルゲーム前に棄権
――試合を振り返って
本当に最後まで試合をしたかったですけど、試合ができなくて本当に悔しい気持ちです。
――棄権となった要因は、昨日から痛みを感じた部分か
昨日の試合中から(右脚が)痛くなってきて、その時はセーブしながらやりました。今日の朝にアップをしている時点で、“戦えるのかな”という不安もありましたが、とりあえず、コートに立ちたいという思いで試合に出ました。
1ゲーム目のスタートから脚に力が入らなくなってきて、我慢しながらの試合。踏み込んだ負荷がどんどん蓄積されていくにつれて、脚が反応しなくなりました。2ゲーム目は、完全に脚に力が入らなくなって、(コーチの佐藤)翔治さんと話して、この(2ゲーム目)はやってみようとなり、やりきってから棄権しました。
――この先のことを考えると、決勝に立たない選択肢もあった。その中でもあえて立つ決断をした理由は?
今大会は、最初からたくさんの棄権がありましたが、私の中には棄権の選択肢はずっとなかった。今日もできるところまで、無理せずに戦おうという気持ちが大きかったので。私が初めて総合を優勝した時も、オリンピックレース中で相手が決勝を棄権という形でした。やっぱり、どうしてもコートに立って試合をして、若い子たちとバドミントンがしたかったという思いが強かったです。
――今季の総括として、ケガから(の状態が)戻ってきている手応えを得られているか。また、来年の五輪レースに向けた思いは?
本来であれば、今日の決勝でいい試合をして、「戻ってきた」ということを言いたかったですが、これで「またか」ってほとんどの方が思っているかもしれない。でも、自分の中では、戻ってこられている自信と感覚を、プレーで皆さんに示すことができたとは思っています。また早く復活して、来年からのレースをしっかり戦いきれるようにしたいです。
バドミントン・マガジン1月号が好評発売中!
取材・構成/吉井信行、平野貴也、バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原淳