日本一を争う「第77回全日本総合バドミントン選手権」が、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザで12月25日に開幕した。大会4日目が行なわれた28日は、各種目の準々決勝を実施。ここでは注目選手たちのコメントを紹介する。
奥原希望
(太陽ホールディングス)
女子シングルス準々決勝:水津愛美(ACT SAIKYO)に21−16、21−16で勝利
――第1ゲーム前半は点数が競った
(世界の)トップ選手との違いで、相手が思いきってくる時の球にブレ幅があります。トップ選手は、イメージ通りに正確なショットを打ってくるので、自分が「相手はこういう球を打ちたいはずだ」と予測して準備することができます。でも、自分が予測した球と相手が実際に打った球にブレが生じると、そこに合わせていくのが難しいという部分があります。昨日は、相手の球がイメージ通りで、準備した通りにビタビタに(予測が)合ったから、完ぺきな試合ができました。
――元々は過密日程で、決してよいコンディションではないが、日に日に上がってきている?
抑え所を抑えることで、リズムよくできています。リズムが崩れると、やっぱり全体的に悪くなっていくのですが、そのベースのリズムは崩れていないので、そこが好調を保ち続けられているポイントかなと思っています。
――この1、2カ月の充実ぶりから積み上げている部分?
そうですね。ようやく本当に「バドミントンで修正できている」感覚です。今までは、身体のコンディションをどれだけ上げられるかだったのですが、いまは、どういう状況だからどうしていこうと戦略の修正の部分に入ることができているので、バドミントンで駆け引きができているなと感じられている。それが、よい部分だと思っています。楽しいですね。
大堀 彩
(トナミ運輸)
女子シングルス準々決勝:齋藤栞(ACT SAIKYO)に21−16、15−21、21−13で勝利
(2ゲーム目を落としたのは)メンタル的なこともありますが、相手の戦略やショットに悪い印象を持つと、それがプレーに尾を引くところがあって…。今日明日で治るものではないんですが、そういう考え方を少しずつ変えているところです。連戦の疲労もあり、体力的にはそんなに余裕があるわけじゃありません。今年の総合は、いままでとは位置づけが違っていて、これまでなら100%ここに照準を合わせていたのがそうもいかず、そのぶん、ここでの内容と結果が五輪レースの後半に生きてくると思っています。明日の相手は奥原さんですが、一日一日、相手のレベルが上がってくるので、1試合1試合を積み重ねるだけ。なので、相手が誰でも正直、意識はしません。
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取材・構成/楊順行、平野貴也、バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原淳