日本一を争う「第77回全日本総合バドミントン選手権」が、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザで12月25日に開幕した。大会4日目が行なわれた28日は、各種目の準々決勝を実施。ここでは注目選手たちのコメントを紹介する。
櫻本絢子(左)&宮浦玲奈
(ヨネックス)
女子ダブルス準々決勝:大竹望月/髙橋美優(BIPROGY)に15−21、21−12、21−10で勝利
宮浦 昨日とはシャトルの伸びが違い、1ゲーム目はそれに合わせられないうちに自分たちからミスをしてしまいました。2ゲーム目からはしっかり修正できたんですが、もっと早くアジャストしないといけないですね。ただ、負けられないという気持ちが強かったのが勝因です。明日の相手は高校生(山北/須藤)。向かってくると思うので、こちらも引かずに向かいたいです。
櫻本 2ゲーム目はこちらが飛ばないコートで、前に落としていけば相手がミスしてくれると軌道修正しました。私が後ろで打ち分けるのが基本の得点パターン。相手はどうしても、宮浦を後ろに行かせようとしますが、この1年、海外を経験して、レシーブで大きく回すことに自信がつきましたし、そこから攻撃につなぐパターンも増えています。
石川心菜&古根川美桜
(NTT東日本)
女子ダブルス準々決勝:青木もえ/長廻真知(筑波大)に21−12、21−12で勝利
石川 年齢は相手が上ですけど、大学生と実業団ということもあって、やっぱり勝たなきゃいけないじゃないですけど、負けられないっていう気持ちはすごくありました。ベスト4がかかっているというのもあって結構、昨日から緊張していました。でもコートに入ったら、二人とも落ち着いて自分たちのプレーを出すことを最初から最後までできて、点数を抑えてしっかり勝てました。
古根川 目標にしていたベスト4。最初の試合から自分たちらしいプレーで、 落ち着いてできていたかなと思います。ペアを組み始めた頃はローテーションもぐちゃぐちゃで、悩んだ部分もありましたけど、最近になってからやっとローテーションが安定してきて、穴も少なくなり、安定したダブルスになってきたのかなと思います。
加藤佑奈&廣上瑠依
(再春館製薬所)
女子ダブルス準々決勝:山藤千彩/志波寿奈(広島ガス)に21−17、21−18で勝利
――試合の感想
加藤 試合を通して、いつもなら冷静にプレーできているところが冷静にできず(前に)行きすぎる部分や、迷いがある部分で、思うように動けていませんでした。昨日は前に入りやすい形をつくることができていたのですが、試合のなかで、自分の思う通りに球が来ないと感じてしまい、そこから迷いが出てしまった。それでも、廣上にカバーしてもらって試合を取り切れたというのが、今日の試合の印象です。
廣上 (社会人)1年目でベスト8までは行ったことがあったので、この(初の)ベスト4は、一つの自信になるかなと思いますが、試合の最後は、ちょっと勝ちを意識して、動きが硬くなってしまった部分がありました。
――1、2ゲームともに終盤は追い上げを受けたが、焦りは?
廣上 自分たちは、今日に限らず、後半に追い上げられてしまうことが多い。特に全日本総合となると、いつもの大会とは気持ちの部分もちょっと違いますし、そんなに簡単には勝てないだろうということは最初からわかっていたので、焦らずに、しっかりと最後までやれたのはよかったかなと思います。
――明日への意気込みを
廣上 先を見ずに1個1個ということを、今大会は加藤と話し合って入っています。結果は、自分たちのプレーしだいでついてくるものだと思うので、まずは自分たちがやるべきことをしっかりやって、 それが勝ちにつながればと。
加藤 廣上も言ったように、今大会は一つひとつと思って入っていますし、明日は今日とは雰囲気が違うところもあると思うので、そのなかで、しっかりと二人で今日から準備して、よい形で試合に入り、結果に結びついたらと思います。
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取材・構成/楊順行、吉井信行、平野貴也、バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原淳