日本一を争う「第77回全日本総合バドミントン選手権」が、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザで12月25日に開幕した。大会4日目が行なわれた28日は、各種目の準々決勝を実施。ここでは注目選手たちのコメントを紹介する。
渡邉航貴(左)
(BIPROGY)
男子シングルス準々決勝:常山幹太(トナミ運輸)に23−21、24−22で勝利
――接戦を制しました。試合を振り返って
本当によく我慢できたなと自分でも思っています。その我慢も相手が本当に嫌になるくらい我慢できたので、それが勝因かなと思います。
――自信になる勝利になった
今年一年、海外の上の大会も経験させてもらって、その中で今日、常山選手に勝ったことはすごく自信になります。ここまできたら優勝をめざして頑張りたいなと思います。
――今季好調の要因は?
一言で言うと、我慢ですね。ここで取らないといけない、ここで我慢しないといけないという時に、前は打ちすぎてオーバーヒートしていた。でも、今はあまりそういうのはなく、少し点数が開いても落ち着いてプレーしたり、点数を取っても相手が出してきた球に対して早く反応するみたいな感じでプレーしているのが、相手は嫌なのかなと。
――我慢できるようになったのは、レシーブ力に自信がついてきたから?
そうですね。上げても決められない自信もあるし、ロブに自信を持って打てると相手がどんどん嫌がってくれる。そうしたら、気づいたらこっちが先手を取っているみたいなパターンに持っていけるようになりました。いや、本当に我慢できたのがでかかったなって思います
奈良岡功大
(FWDグループ)
男子シングルス準々決勝:高橋洸士(トナミ運輸)に21−17、21−8で勝利
今大会の疲労度はあまりないですが、国際大会の蓄積もあり、疲れないようなプレーを心がけています。(今日は)あまり動いていないので、(そこまで多く)汗はかきませんでした。海外でもこういうプレーをして勝ちたいですよね。
相手に怖さはありませんでしたが、レシーブがうまいなと思いました。いい体勢で打っても決まらないので、崩してからフィニッシュという点の取り方です。明日の相手はまだ決まっていないですが(その後に桃田賢斗との対戦が決定)、桃田さんがきた場合は初めてなので楽しみ。ただ、どちらがきても強いので、しっかり準備して臨みます。エースと呼ばれることは光栄ですし、それにふさわしいプレーをしないと。(マッチポイントのクロスヘアピンは)こういうのをやってみたらおもしろいな、と世界選手権あたりから使っています。
小川翔悟
(ジェイテクト)
男子シングルス準々決勝:宮下怜(明治大)に21−11、21−15で勝利
――試合を振り返って
相手は、勢いのある大学生。日本ランキングサーキットで対戦していて、ちょっと手の内というか、どういう感じのプレーをするかはわかっていたので、あらかじめ対策を立てて入りました。やっぱり(長身からの)角度のあるショットがすごいので、相手の土俵に立たないようなプレーを心がけました。少しタイミングを外したりとか、一球一球、注意して打っていけたのがよかったと思います。
――1ゲーム前半から手応えがあった?
最初は、飛ばない方のエンドに入って、シャトルの感じを確認しながらコートを大きく使って、相手に打たせないようにすることをちゃんと意識してできたのがよかったなと思います。
――2ゲーム目は?
チェンジエンズをして、こっちからめちゃくちゃ飛ぶなと思ったので、ヘアピン勝負を多めにするとか、第1ゲームとは違って低い展開も混ぜていきました。バックアウトも気をつけてできましたし、1ゲームと2ゲームで戦い方をしっかりと変えられたのがよかったと思います。
――初のベスト4進出
正直、出来すぎだとは思いますけど、組み合わせの面(※第2シードの西本拳太が棄権したヤマ)でも、(上に)いけるかなと思っていたので、最低でもベスト8に入りたかったし、ベスト4に入れれば代表入りも見えてくると思っていました。今日は、その辺は意識しないようしていたのですが、最後はスマッシュアウトが出ていましたし、ちょっと勝ち急いだかなと思いました。
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取材・構成/吉井信行、平野貴也、バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原淳