11月18日、BWFワールドツアー・熊本マスターズジャパン(熊本県立総合体育館/Super500)が行なわれた。今年から新設された同大会は、国内ではジャパンOP(S750)に次ぐレベルで、日本A・B代表や海外のトップランカーが参戦。ここでは、試合を戦った選手たちのコメントを紹介する。
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櫻本絢子(左)/宮浦玲奈
女子ダブルス:準決勝は鄭雨/張殊賢(中国)に0-2で敗戦
ーー自分たちのプレーを出させてもらえなかった
宮浦 私が後ろで打つ球の質が(櫻本に比べて)落ちてしまうので、そこでもう少し自分が頑張らないといけない。絢子につなぐプレーとか、前衛でさわってもらえるようなことをもっとやらないとですね。今日は相手が(後ろに下げることを)徹底してやってきたけど、自分たちは相手に対して徹底できなかった。頑張って自分たちのコンビネーションとか、(前後を)入れ替わるかとか、どうしたら我慢できるかというのを学ぶ必要があるかなと思いました。
−−櫻本選手は、どうカバーしようと思っていたか
櫻本 下げられても、宮浦が後ろで我慢してくれていた部分もあるので、そこで自分がどこかで下がろうしないと。あとは、前衛にきた球は自分が処理しようと意識したけど、今日は相手がさわらせてくれない球をすごく出してきた。力強いレシーブがすごく多かったです。こちらも攻撃がうまくはまらなくて、攻撃してるのに、いつの間にか向こうに攻撃されている形が多すぎた。宮浦が後ろで私が前の時の崩し方、どうやってポイントを取れるかを追求する必要があると感じました。
−−そのパターンを解決できる時は、どのように解決していることが多いか
宮浦 私があえてクロススマッシュを入れて、そこで(櫻本が)下がってくれたりとか、 私が大きくクリアーを相手が打ちづらいクロスに打って下がってくれたりとか。そこができていたけど、相手も打ってこよう打ってこようとしていたので、もう少し揺さぶりながらやればよかったと思いました。
−−過去2戦は勝っていた相手。今日はやり方を変えてきたか
櫻本 以前はこちらの攻撃が打ち切れることが多かったです。自分たちの得意とする攻撃でポイントが取れていた。それでレシーブにも余裕を持つことができたけど、今日に関しては、相手も守りの部分でしぶとかった。打ち切れないな、という感じがありました。 張殊賢選手が前に詰めていたので、そこから自分たちが簡単にあげてしまって、守りになるパターンが多かった。そこが前回とは違ったなって思います。
−−敗れはしたが、大会を通して手応えもあったと思う
宮浦 すごいプラスにはなりました。ベスト4はすごい結果だし自分の中でも大きいこと。でも毎回ベスト4でも、もう1個上の壁が破れない。 あともう一段階上にいけば、もう一回試合ができる状況になる。そこがほんとに毎回悔しい。ベスト4に満足しているわけではないし、ベスト4も素晴らしい結果。みんながみんなできることではないのでいいことだとは思うけど、どうしてもその壁が破れない。ただ、 何かが足りないのがわかったので、そこを頑張りたいです。
櫻本 この壁を抜けられないのは、自分たちの弱さがある。負けちゃったではなく、深く見つめ直さないといけないと思います。もう一回多く試合がしたかったけど、この悔しさを味わえたのも、自分たちしかいない。 今回よかったことも悪かったことも含めて、いい経験をさせてもらったので、 この負けを無駄にしないように、来週の中国マスターズに生かしたいです。
取材・構成/平野貴也、バドミントン・マガジン編集部
写真/都竹容子