11月14日にBWFワールドツアー・熊本マスターズジャパン（熊本県立総合体育館／Super500）が開幕した。今年から新設された同大会は、国内ではジャパンOP（S750）に次ぐレベルで、日本A・B代表や海外のトップランカーが集結している。ここでは、試合を戦った選手たちのコメントを紹介する。

櫻本絢子／宮浦玲奈

女子ダブルス：1回戦はマレーシアのビビアン・フー／リムCSに2-0で勝利

――2-0で快勝。試合を振り返って

櫻本　久しぶりの試合で緊張した部分もありましたが、1ゲーム目は最後までリードされる展開は少なかったのでそこがよかったです。2ゲーム目は出だしから自分たちのペースで球回しができていたし、得意なカタチでの攻撃で点数が取れたので、そこはすごくよかったと思います。

宮浦　1ゲーム目は自分のミスが結構あって、すぐにいい流れをつかめなかったけど、その中で我慢して勝つことができました。2ゲーム目はそういうミスを少なくして、2人の持ち味を出して勝てたかなって思います。

――櫻本選手は九州の福岡出身。地元から近い熊本での試合だった

櫻本　九州出身なので、やっぱり思いは強い部分はあったと思います。久しぶりに九州で試合をするのですごい楽しみにしていたし、知っている方々も結構多くいたので、そこはうれしかったです。その方たちの前で、頑張る姿や最後まで諦めない姿を見せたいと思って挑んでいたので、まずは1回戦に勝ててよかったなと思います。

――海外遠征が多い中、日本の熊本で試合をすることに違いは感じる？

宮浦　日本の皆さんにプレーを見てもらいながら試合ができるっていうことは、やっぱりうれしい。国際大会では、外国の方も意外と応援はしてくれますけど、当然日本語の応援というのは聞こえてこない。それが日本だと、はっきり応援が聞こえてくるし、拍手も大きい。そういうのがすごいうれしく感じるし、ものすごい力になっていると感じます。

志田千陽（右）／松山奈未

女子ダブルス：1回戦はヌンタカン／ベンヤパ（タイ）に1-2で敗戦

――試合を振り返って

志田　1ゲーム目、2ゲーム目は自分がすごく硬くなってしまったのですが、松山がそこを助けてくれました。第2ゲームの最後、20オールになった場面で、自分たちが取り切れなかった。ファイナルゲームでもう1回気持ちを入れ替えましたが、自分たちの力を出し切れずに終わってしまいました。

松山　決め急いで、自分たちのミスが目立ってしまいました。それが最後までずるずる続いてしまって、そこを修正できていれば、相手との点差を気にせず思い切りいけたのかなと思います。

―なかなか悪い流れを断ち切れなかった要因は？

志田　いいときはディフェンスでしっかり合わせられたり、相手を見てスペースを突いて、そこから自分たちの攻撃に持っていけた。でも、今日は最後までディフェンスで合わせることができなかったり、相手の得意な前衛に捕まったりしてしまいました。

松山　ファイナルゲームでは、本当に1点が欲しすぎて決めにいこうとしたのが、逆にミスにつながってしまいました。“もっと2人で”というのを意識してやるべきだったと思います。

―ファイナルゲームはどんな心境だったか？

志田　勝ちたい気持ちと、なかなかうまくいかないなっていうもどかしさ、どうしたらいいんだろうとか。（試合の中で）やらなきゃいけないことはわかってるけど、思い通りに球にさわれてないとか、ローテーションができてなかったりだとか、そういう焦りはありました。

―熊本での国際大会はどう感じたか

志田　いつもより緊張した部分もあるけど、1試合しかできなかったので、すごく申し訳ない気持ちが大きいです。あまり会場の雰囲気を感じる間もなく終わってしまったけど、忙しい中、会場に足を運んでくださって、諦めずに声をかけてくださったファンの皆さまに、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

松山　熊本で、もっとたくさん試合をしたかったのが正直な気持ちです。

取材・構成／平野貴也、バドミントン・マガジン編集部

写真／都竹容子