11月14日にBWFワールドツアー・熊本マスターズジャパン(熊本県立総合体育館/Super500)が開幕した。今年から新設された同大会は、国内ではジャパンOP(S750)に次ぐレベルで、日本A・B代表や海外のトップランカーが集結している。ここでは、試合を戦った選手たちのコメントを紹介する。
桃田賢斗
男子シングルス:予選1回戦、2回戦とも2-0で勝利し、本戦入り
――今年はなかなか結果が出ていない中、先週の韓国マスターズ(S300)で優勝。何が変わったか?
我慢をしてコートを動いたり、自分から攻撃していけたのが、いいリズムでプレーすることがつながったので、それがよかったと思います。
――Super500の熊本マスターズジャパンにかける思いは?
自分自身、500以上の試合に出られるのもすごく久しぶり。すごく流れがいい中で、日本でプレーする機会もあまりないので、 1球1球、自分らしくプレーしていきたいと思っています。
――予選から、多くのお客さんが詰めかけていた
すごく、やりやすいですね。あれだけ応援されると、すごくテンションが上がりますし、すごく勇気が湧いてくる。今日は、すごく応援をもらえたと思います。
――韓国マスターズから続く2週連続優勝など、目標は?
2週連続で優勝できたらベストですけど、そんなに甘くない。けど、負けると思ってコートに入ってもいないので、強い気持ち持ってプレーしていきたいです
――一韓国マスターズの決勝戦から帰ってきての疲労は?
めちゃくちゃ疲れてます。朝一の試合はすごくしんどかったですけど、そこをクリアできて、かなり気持ちも体も楽になりました。
――優勝してから、今日までに心境の変化はあるか?
まだ、ちょっと優勝の余韻に浸っているかなという気持ちですけど、そんなにウカウカしていられない。しっかり気持ちを切り替えなければいけないと思っていますが、すごく難しい部分もあります。でも、すごく自信を持ってできているので、いい部分はあると思います。
――韓国で動きが良くなったきっかけは?
腰を痛めてから復帰する時に、やっぱりフィジカルトレーニング、体幹トレーニングをしっかりやるようになって、腰の痛みもちょっとずつなくなってきました。多分、そこがプレー中に体がブレにくくなって、自分の攻撃する回数が多くなって、いいリズムでプレーできている部分かなと思います。
――ジャパンOPでは渡邉航貴選手に敗れたが、今回決勝で戦った時の試合に違いはあった?
あんまり変わらない気がするんですけど、しぶとくやりたいという気持ちは、今の方が強いかなと。その気迫が相手にプレッシャーを与えたかもしれません。
――具体的なプレーでよくなっているのは何か?
プレースタイルを変えようとか、戦略を変えようとかはなくて。本当に来た球を全部返してやるという気持ちで、ネットも踏み込んで、上がってきた球は打って。今まで、体力を持て余して負けていたのを、もう出し切ろうと思って最初からスピード上げている部分がある。それがいいリズムになっていると思います。
――いつから、出し切ろうと考えるようになった?
韓国ですね。1試合目からすごいリズムよくは入れて、「これ、もしかしていけるやつか?」と思いました(笑)。
――舛田コーチとの遠征は久々だった
「引いても仕方ないから、がむしゃらに声を出していこう」と圭太さんに言われて、懐かしかったですね、あの感じが。
――若手の頃を思い出した?
そうですね。試合中も後ろですごく声を出して応援してくれますし、アドバイスもすごく熱い。「1人で戦っていない感」がすごくあって、心強かったです。
――パリ五輪について
どうですかね。もう本当に目の前、1個1個という感じです。先を見過ぎても、またしんどくなるので。1個1個、自分らしく楽しめたらいいかなと思っています。
取材・文/平野貴也
写真/都竹容子