10月8日、中国・杭州で行なわれたアジア大会・バドミントン競技に出場した日本選手団が帰国。個人戦でメダルを獲得した選手たちが囲み取材に応じた。ここでは、女子シングルスで銅メダルを手にした大堀彩のコメントを紹介する。
――大きい大会での銅メダル。まずは大会を振り返って
自分ができると思った以上のパフォーマンスが出せました。思い出に残る大会になったと思います。五輪レースがまだまだ続くので、来年のオリンピックに出られるように、これを一つのきっかけとして、通過点として考えていきたいです。
――個人戦では戴資穎(タイ・ツーイン/台湾)に勝利できたのは自信になった?
私の場合は、ランキングが低いのでシードをもらうことができません。だから、ベスト8に入るためにはシード選手を倒すことが必要です。この大会に限らず、1回戦、2回戦で強敵とあたってしまうことが多いのですが、今回はそういった中で勝つことができたので、手応えと自信になりました。
――アジア大会ということで、気持ちの面で変えたことはあった?
他の試合と比べて特に大きく変えたことはありません。目の前のことに集中して、目の前の試合を全力で戦ってという積み重ねが大事だと思っています。今回もそのような感じで臨んだら、メダルがついてきたという感じです。
――団体戦では山口茜選手がケガで離脱。プレーに影響はあったか?
茜ちゃんが出られなくなって、心のダメージはありました。やっぱり、団体戦に茜ちゃんがいるのといないのでは、全然違ってきます。最初は“大丈夫かな”という不安な気持ちもありました。でも、それで自分の思うようなプレーができないのも悔しいですし、団体戦は、そういうケガなども想定してメンバーが選ばれている。私には、茜ちゃんの穴を埋められるように必死に頑張ることしかできないと思っていたので、団体戦は強い気持ちをもって臨みました。結果的に、それが個人戦でのいい流れにつながったのかなと思います。
――勝たなくてはいけない、というような責任感が生まれた?
対戦相手が格上ばかりだったので、勝たなきゃいけないという気持ちが特にあったわけではありません。リラックスして、今できるベストのパフォーマンスを出す準備をしていました。それがうまくはまったという感じでした。
――この結果を踏まえて、五輪レースにどう向かうか
これからがすごく大事だと思いますが、今回の結果で、私自身が自分にもまだ可能性があると感じることができた。満足をしているわけではないですが、まだまだオリンピックのチャンスがあると思うことができたので、つかみ取りたいと思います。
取材・文/バドミントン・マガジン編集部