4年に一度、アジアの頂点を決めるアジア大会(中国・杭州)バドミントン競技は、10月6日、個人戦準決勝が行なわれ、混合ダブルスの渡辺勇大/東野有紗が決勝進出を決めた。
渡辺/東野は、準決勝で中国の馮彦哲/黄東萍(フェン・ヤーツェ/ファン・ドンピン)と対戦。完全アウェイの雰囲気の中、第1ゲームは中国ペアのサービスまわりに後手に回って、11-21。特に長身でリーチもある馮彦哲のサービスレシーブのタッチの早さに苦しめられた。第2ゲームは、割り切って3球目を張るなど対応。攻撃にもリズムを取り戻すと、終盤まで追いかける展開が続いたが、19オールでつかまえる。サービスミスで一度はマッチポイントを握られるも、「相手がきつそうにしているのはわかっていた」(渡辺)と冷静だった。ここから渡辺がギアを上げて、スマッシュ、ドロップと躍動し、3連続得点。このゲームを奪うと、ファイナルゲームは足の止まった馮彦哲を攻め、一気に勝負を決めた。
なお、日本勢のアジア大会での混合ダブルスの決勝進出は史上初。しかし、「僕らがめざしているのはもう一つ上」と二人はきっぱり。
表彰台の一番高いところまで、あと一つ。決勝では7月のジャパンOP準決勝で破っている世界ランキング1位の鄭思維/黄雅瓊(中国)に挑む。
男子シングルスの奈良岡功大、女子シングルスの大堀彩はそれぞれ中国のエースに力負け。女子ダブルスの福島由紀/廣田彩花は、激闘となった準々決勝の疲労も大きく、韓国ペアにストレートで敗れ、決勝進出はならなかった。
【男子シングルス】
▼準決勝
奈良岡功大●0〔5−21、15−21〕②石宇奇(中国)
▼決勝(10月7日)
李詩灃(中国) - 石宇奇(中国)
【女子シングルス】
▼準決勝
大堀彩●1〔21−18、10−21、8-21〕②陳雨菲(中国)
▼決勝(10月7日)
アン・セヨン(韓国) - 陳雨菲(中国)
【女子ダブルス】
▼準決勝
福島由紀/廣田彩花②●0〔14−21、12−21〕②李紹希/ペク・ハナ(韓国)
▼決勝(10月7日)
陳清晨/賈一凡(中国) - 李紹希/ペク・ハナ(韓国)
【混合ダブルス】
▼準決勝
渡辺勇大/東野有紗②〔11−21、22−20、21-17〕1●馮彦哲/黄東萍(中国)
▼決勝(10月7日)
鄭思維/黄雅瓊(中国) - 渡辺勇大/東野有紗
取材・構成/バドミントン・マガジン編集部
写真/Badmintonphoto