4年に一度、アジアの頂点を決めるアジア大会(中国・杭州)バドミントン競技は、10月3日、個人戦1回戦の残りと2回戦が行なわれた。男子シングルスの奈良岡功大、西本拳太、女子シングルスの大堀彩が3回戦進出、女子ダブルスの志田千陽/松山奈未が2回戦進出を決めている。
西本は1回戦後に「次の韓国選手にはスディルマン杯のときに負けているので、チャレンジャーのつもりで」と語っていたが、その全奕陳(ジョン・ヒョクジン)に21-12、21-7で快勝。ともに団体戦の疲れの残る中での対戦となったが、好調の西本が攻守で上回った。
奈良岡の相手は世界ランク906位のパキスタン選手。相手の情報がない中でも、相手に打たせて、レシーブでオープンスペースを突くプレーで実力の違いを見せつけた。
女子シングルスの大堀彩は世界ランク131位の盧善恩(ルー・シンヤン/香港)、女子ダブルスの志田/松山も世界ランク91位のゴー/ショウ(マレーシア)にストレート勝利。それぞれ相手の情報がない中でも、世界ランキング上位プレーヤーの強さを発揮し、順当に勝ち進んだ。
初戦からタフな相手との対戦となったのは、仁平菜月。団体準決勝で対戦した中国の何冰嬌との再戦となり、「団体のときと同じ負け方は繰り返したくない」と、リードを許した第1ゲーム終盤から積極的なプレーを見せた。スピード勝負を仕掛ける何冰嬌に食い下がり、仁平もスマッシュ&ネット、得意のクロスカットで対抗。第2ゲームを奪い、ファイナルゲームに持ち込む健闘だった。そのファイナルゲームは9-7と2点リードしてから中盤に7連続得点を許し、突き放された。
「相手の方が攻撃の仕方、点の取り方がうまかった」と仁平。金星はならなかったが、山口茜が欠場となり急遽出場することになった個人戦で、その舞台に値するプレーを見せたと言っていいだろう。
【男子シングルス】
▼2回戦
西本拳太②〔21−12、21−7〕0●全奕陳(韓国)
奈良岡功大②〔21−6、21−15〕0●ムハマド・バッチ(パキスタン)
【女子シングルス】
▼2回戦
仁平菜月●1〔18−21、21−17、21-14〕②何冰嬌(中国)
大堀彩②〔21−13、21−14〕0●盧善恩(香港)
【女子ダブルス】
▼1回戦
志田千陽/松山奈未②〔21−9、21−13〕0●ゴー/ショウ(マレーシア)
取材・構成/バドミントン・マガジン編集部
写真/Badmintonphoto