8月23日に開催された第53回全国中学校大会（高知・春野総合運動公園体育館）最終日は、個人戦4種目の準決勝、決勝が行なわれた。ここでは、ふたば未来学園の宮下翔伍／増田遥が頂点に立った男子ダブルスのダイジェストを紹介する。
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【最終日ダイジェスト】
準決勝に宮下翔伍／増田遥、植木伸弥／品田莉希の2ペアが勝ち上がったふたば未来学園。団体優勝を果たし、個人単複も制しての「3冠」をねらったチームは、見事その目標を達成する。
第1シードの宮下（上写真・左）／増田は、同じ東北の阿部煌太／斉藤要（青森山田）との準決勝を12本、11本の快勝し決勝に進出。高い攻撃力を誇る阿部／斉藤に対して、宮下／増田は堅守速攻でポイントを奪取し、なんなく決勝の切符をつかんだ。
もう一つの準決勝では、同校決勝をねらう植木／品田が苦戦。個人戦では元気よく勝ち上がってきた竹村怜斗（上写真・右）／田中大誇（砂川）に、第1ゲームこそ21-18で先制したが、第2ゲームはドライブ合戦からどんどん前に出てくる竹村／田中の勢いに押され、20オールからの接戦を落としファイナルゲームへ。すると、初戦の2回戦から何度も苦しい場面を乗り越えてきた竹村／田中が、ここでも引かずに前へ。植木／品田もサービスまわりでなんとか先手を取ろうとしたが、ねばる竹村／田中を引き離せない。最後は、20-19でマッチポイントを握った竹村／田中がそのまま押し切って勝利。優勝候補の一角を破り、決勝進出を決めた。
頂点を決める決勝戦は、「植木／品田が負けたぶん、自分たちが絶対勝とうと思っていた」（宮下）というふたばペアが、ここでも優勝候補としての実力を発揮した。今大会を通して圧倒的な強さを見せていた宮下／増田は、決勝でも勢いよく向かってくる竹村／田中にも動じず、主導権を掌握。第1ゲームを21−10で奪うと、続く第2ゲームも完璧な試合運びで試合を進めて21-8。先に男子シングルスの山城政人が優勝を飾り、あと一つとなった栄冠をしっかり手中に収めた。
「団体はチームみんなで優勝できたし、個人もみんなの思いを背負って戦ったから、いい結果をつかむことができた」と増田。「3冠」の最後の優勝を手にした二人には、王者の風格が漂っていた。
【優勝コメント】
宮下翔伍（右）／増田遥
（ふたば未来学園）
宮下 団体優勝もできたけど、自分と増田の二人で全中個人で優勝したい気持ちが強かった。ここまで来るまでにも、たくさん悩んだりしたことがあったけど、本番で自分たちの力を出して、戦い切れたので率直にうれしいです。絶対に日本一を取る気持ちで戦い抜きました。
増田 優勝するために、普段の練習から相手に勝つことだけを考えてやってきました。自分は元々シングルスで（昨秋の全日本ジュニア新人の部で優勝）、ダブルスがあまり得意な種目ではなかったです。大会前は、練習でも自分のやりたいことがなかなか実行できなかったりもしたけど、大会に入ってからよくなって、それが結果につながったのかなと思います。
【結果（23日）】
▼準決勝
宮下翔伍／増田遥（ふたば未来学園・福島）②〔21−12、21−11〕０●阿部煌太／斉藤要（青森山田・青森）
竹村怜斗／田中大誇（砂川・北海道）②〔18−21、23−21、21−19〕１●植木伸弥／品田莉希（ふたば未来学園・福島）
▼決勝
宮下翔伍／増田遥②〔21−10、21−8〕０●竹村怜斗／田中大誇
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取材・文／バドミントン・マガジン編集部
写真／梅原沙織