バドミントンのインターハイ(全国高校総体)が、8月17日に北海道札幌市で開幕した。大会最終日の21日は、個人戦ダブルスとシングルスの準決勝・決勝が実施され、男女とも各種目のチャンピオンが決まった。ここでは、女子シングルスのダイジェストをお伝えする。
【女子ダイジェスト】
女子シングルスで最終日へと勝ち上がったのは、宮崎友花(柳井商工・山口)、横内美音(青森山田・青森)、松田仁衣菜(福井工大附福井・福井)、山北奈緖(ふたば未来学園・福島)の4選手。
まず、宮崎と横内の顔合わせとなった準決勝。第1ゲームは序盤から見ごたえのある打ち合いとなり、横内が2点リードしてインターバルへ。だが、後半は宮崎が4連続、6連続と一気にポイントを重ねた。ネット前へのショットで横内の足を止め、21-15で先制。それでも闘争心に翳りのない横内は懸命に反撃し、第2ゲームは12オールまで白熱した競り合いに。しかし最後は、地力に勝る宮崎の流れとなり、21-14で締めて決勝進出を果たした。
もう一つの準決勝、松田vs山北奈は、第2ゲームの大詰めで松田が効果的に得点。17-18から4連続得点し、ファイナルに突入した。ここからも、両者一歩も引かない好ラリーの応酬。だが最後は、各ショットの制球力をキープした山北奈に軍配が上がった。
宮崎vs山北奈の決勝。ダブルス優勝決定から決して長くはないインターバルを経てコート入りした山北奈。第1ゲームは、宮崎のスピードと前後左右への配球に苦心し、13-21で落とす。それでも、今大会最後の力を振り絞ってシャトルに向かっていった山北奈は、集中力を途切れさせることなく、第2ゲームは18-8と大きくリード。そのまま21-14で押しきり、優勝の行方はファイナルゲームへ持ち越された。
そして迎えた最終ゲーム。ここからが世界ジュニア女王・宮崎の真骨頂だった。渾身のスマッシュなどでコンスタントにリードを広げ、11-6で今大会最後のインターバルへ。山北奈が驚異的な体力と精神力で猛追したが、及ばず。宮崎が21-13で歓喜の表情を見せ、自身のキャリアに新たな勲章を加えた。
【優勝コメント】
宮崎友花(柳井商工・山口)
「うれしい気持ちが大きいですが、ホッとした気持ちのほうが大きいです。ダブルスは(準々決勝で)負けてしまったけど、田口さん(真彩=柳井商工主将)に『シングルスがんばって』と言われて、うれしかったし、励みになりました。チームのみんなの赤いユニフォームが会場内で目立っていて、その姿を見て、負けちゃいけないと思った。保護者の方や、応援してくださっている方々にも感謝したいです。自分の成長を実感できるインターハイでした」
【女子シングルス結果(21日)】
■準決勝
宮崎友花(柳井商工・山口)②〔21−15、21−14〕0●横内美音(青森山田・青森)
山北奈緖(ふたば未来学園・福島)②〔21−14、18−21、21−13〕1●松田仁衣菜(福井工大附福井・福井)
■決勝
宮崎友花②〔21−13、14−21、21−13〕1●山北奈緖
★女子シングルスの最終結果はこちら
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原 淳