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【北海道インターハイ2023】柳井商工が鮮やかに3年連続「春夏連覇」達成!<女子団体>

バドミントンのインターハイ(全国高校総体)が、8月17日に北海道札幌市で開幕した。大会2日目の18日は、団体戦の準々決勝から決勝までが実施され、男女ともに優勝校が決まった。ここでは、柳井商工が頂点に立った女子のダイジェストをお伝えする。

【女子ダイジェスト】

3年連続春夏連覇を果たし、歓喜に沸く柳井商工の選手たち

好カードが目白押しとなった準々決勝。そのなかで最初に4強入りを決めたのは、ふたば未来学園(福島)だった。諫早商(長崎)に対し、山北奈緖/須藤海妃が4本、5本の圧勝で先制すると、堀小雪/山北眞緖はファイナルゲーム逆転勝利。そして石岡空来が15本、19本でストレート勝ちし、3-0で完勝した。また、柳井商工(山口)も田口真彩/宮崎友花、吾妻佳奈/佐藤加奈子、砂川温香の布陣で、埼玉栄(埼玉)に3-0の勝利。

そのほかの2試合はロングマッチとなった。青森山田(青森)は清瀬璃子/平本梨々菜が、四天王寺(大阪)の原菜那子/玉木亜弥に競り負けたが、岩戸和音/藤井史穂のファイナル勝ちでタイに戻し、第1シングルスの横内美音と第2シングルスの平本が連勝して3-1。聖ウルスラ学院英智(宮城)と九州国際大付(福岡)の一戦は、第3単までもつれ込んだ末に、堀心海がファイナルを16本で乗りきった聖ウルスラ学院英智が、3-2で勝利を収めた。

準決勝の対戦カードは、ふたば未来学園vs聖ウルスラ学院英智と、柳井商工vs青森山田。ここでもまずは、ふたば未来学園の一気呵成の攻撃が光った。前ラウンドと同じオーダーで3-0。危なげなく決勝へ歩を進めた。

一方、柳井商工と青森山田の一戦は、大いにもつれる展開となった。ダブルスとシングルスで星を分け合って、勝負は第3シングルスへ。青森山田の平本が、長い手足をフルに生かすコートカバーリングから果敢に攻めて第1ゲームを奪うが、柳井商工の宮崎は、ここからファイトバック。時間の経過とともに平本のリズムに順応するとともに、闘争心を最大限に高めて第2ゲームを15本、第3ゲームを18本で連取。チームメートの歓喜の声に身を委ねた。

決勝で殊勲の白星をあげた柳井商工の砂川温香

そして、全国大会で6大会連続となる、柳井商工とふたば未来学園による決勝。3面展開で始まり、第1複は山北奈/須藤が田口/宮崎をストレートで破り、ふたば未来学園が先勝。しかし柳井商工は、第1単・砂川の勝利で1-1のタイに追いついた。砂川の奮闘は隣コートの吾妻/佐藤にも好影響をもたらし、同ペアが15本、10本できっちり締め、柳井商工が一歩リードして第2シングルス・第3シングルスに優勝の行方を託した。

決勝は第3単の勝負となり、柳井商工の宮崎友花が栄冠をたぐり寄せた

あとがなくなった、ふたば未来学園だが、ここは山北奈が意地を見せて攻撃し続け、1年生の白川に貫録勝ち。だが、最後は宮崎の地力が勝った。第1ゲームを14本でものにしていた宮崎は、第2ゲーム後半、ねばり強さを保ち続ける須藤の追い上げをかわし、最後の1本はクロスへ短く沈めて勝利。歓喜の瞬間を迎えた。

惜しくも準優勝となったが、ふたば未来学園・山北奈緖(手前)/須藤海妃の実力の高さと存在感は際立った

【優勝コメント】

竹光唯至 監督

「今回は全国大会6連覇に固執することなく、チャレンジすることを楽しもう、これまでの自分たちを超えていこうと、選手たちに言ってきました。想像を超える活躍を見せ、成果をあげてくれたと思います。卒業生たちが、大会の直前まで練習に来てくれて、協力してくれたこともありがたかったです」

田口真彩 主将

「連覇を意識するとプレッシャーになるので、みんなには、自分たちのプレーをしようと言ってきました。でも、キャプテンとしては正直、やっぱり、連覇をしたかったし、今回優勝して次の後輩たちにつなげたいという思いはありました。なので、今日の優勝は格別にうれしい。それが率直な気持ちです」

優勝:柳井商工(山口)
準優勝:ふたば未来学園(福島)
3位:青森山田(青森)
3位:聖ウルスラ学院英智(宮城)

【結果】(18日)

■準々決勝

柳井商工(山口) 3−0 埼玉栄(埼玉)

青森山田(青森) 3−1 四天王寺(大阪)

聖ウルスラ学院英智(宮城) 3−2 九州国際大付(福岡)

ふたば未来学園(福島) 3−0 諫早商(長崎)

■準決勝

柳井商工 3−2 青森山田

田口真彩/宮崎友花②〔21−7、12−21、21−16〕1●清瀬璃子/平本梨々菜

吾妻佳奈/佐藤加奈子●1〔21−18、16−21、15−21〕②岩戸和音/藤井史穂

砂川温香●0〔19−21、15−21〕②横内美音

白川菜結○〔21−9、11−4 キケン〕●岩戸和音

宮崎友花②〔17−21、21−15、21−18〕1●平本梨々菜

 

ふたば未来学園 3−0 聖ウルスラ学院英智

山北奈緖/須藤海妃②〔21−13、21−9〕0●根立莉苑/名倉蓮

堀小雪/山北眞緖②〔21−16、21−14〕0●堀心海/権平成美

石岡空来②〔21−12、21−9〕0●成田芽生

■決勝

柳井商工 3−2 ふたば未来学園

田口真彩/宮崎友花●0〔12−21、16−21〕②山北奈緖/須藤海妃

吾妻佳奈/佐藤加奈子②〔21−15、21−10〕0●堀小雪/山北眞緖

砂川温香②〔21−14、22−20〕0●石岡空来

白川菜結●0〔18−21、12−21〕②山北奈緒

宮崎友花②〔21−14、21−15〕0●須藤海妃

 

★女子団体の最終結果(トーナメント表)はこちら

取材・文/バドミントン・マガジン編集部

写真/菅原 淳

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