東京五輪の混合ダブルスで銅メダルを獲得した渡辺勇大/東野有紗らが所属するBIPROGYが、7月13日、東京都江東区の有明スポーツセンターで公開練習を行なった。
5月より五輪レースがスタートし、日本代表選手は海外遠征や日本代表合宿などによりチーム練習に参加する機会は限られるが、この日はワールドツアーのカナダOPから帰国したばかりの渡辺/東野、金子祐樹/松友美佐紀、渡邉航貴、中西貴映/岩永鈴も参加。日本B代表でUSオープン出場中の三橋健也/岡村洋輝以外のメンバーがそろっての練習となった。
公開練習前には、選手一人ひとりが報道陣を前にあいさつ。アピールポイントや今季の目標などを一言ずつ話す中で、五輪レース参戦中の渡辺勇大は、「今年はタイトなスケジュールになりますが、人生の一部として後悔のないように戦っていきたい」と、五輪レースについて意気込みを口にした。
6月21日から25日まで開催された全日本実業団でBIPROGYは女子が優勝、男子はベスト4。今季、コーチから男子監督に就任した早川賢一監督は、「自分とヘッドコーチの遠藤(大由)は、女子も含めダブルスを中心に見ています。これまで団体戦は正規のペアで戦うことが多かったチームでしたが、今回の実業団では、ケガやその時の状況などによって、強い選手を使っていくイメージで挑んだ。今後もこういうことができるという、いい経験になりました。今後、チームとして臨む団体戦の目標はもちろんありますが、今年はパリ五輪レース中なので、A代表の選手に限っては、それを優先する気持ちで悔いのないようにやってほしいと思っています」と話していた。
公開練習後には、渡辺/東野が囲み取材に対応。ここまでの五輪レースの手応えや今後の目標などについて語った。
――オリンピックレースというプレッシャーがある中での試合が続いている。例年とは違うきつさはあるか。
東野 1回オリンピックレースを経験していて、正直、前回の方がきつかったと自分自身では思っていて。今回は二人でいろいろと話し合いながらできているので、そんなにプレッシャーはなく、気負わずにプレーできているかなと思います。
渡辺 同じで、楽しんでプレーするだけだと思うし、結果はあとからついてくるので、目の前の1大会1大会を悔いのないようにやって、悔いのないように過ごしていくだけだと思っています。
――今後の目標は。
東野 一番はケガをしないようにして、自分たちは「この大会で優勝したい」とかじゃなくて、一つひとつの大会で優勝を目標にやっているので、一つひとつの大会を大事にしながら、結果がまたついてくればいいかなと思っています。
渡辺 コンスタントに成績を出すことっていうのはすごく難しいことですけど、僕たちが求めているものでもあるし、どんな大会でも諦めずに最後までプレーすることで、結果としてレースを勝ち抜けたりとか、オリンピックにつながっていったりというのはあると思うので、まずは目の前の1大会を大事にしたいなと思います。
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原 淳