6月20日、BWF(世界バドミントン連盟)が発表する世界ランキングが更新された。前週開催されたSuper1000のインドネシアOP(ジャカルタ)の結果が反映されたほか、海外遠征で結果を残したB代表勢が順位を上げている。ここでは、ダブルスの変動を紹介しよう。
【男子ダブルス】
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地元開催のインドネシアOPではベスト8に終わったアルディアント(上写真・左)/アルフィアン(インドネシア)だが、しっかり1位をキープ。王昶(ワン・チャン)/梁偉鏗(リャン・ウェイカン/中国)も変わらず2位につけている。インドネシアOP優勝のシェティ/ランキレッディ(インド)は、1万2000ポイントを獲得して3ランクアップの3位と順位を上げている。同準優勝のA・チア/ソー・WY(マレーシア)が、あおりを受ける形で1ランクダウンの4位、保木卓朗/小林優吾も一つ順位を落として5位となった。男子ダブルスは、10位以内にインドネシア3ペア、中国2ペア、マレーシア2ペア、あとは日本、韓国という布陣だ。
日本勢2番手以降は、古賀輝/齋藤太一(22位)、武井優太/遠藤彩斗(27位)、竹内義憲/松居圭一郎(34位)とA代表が並ぶも、1〜2ランクアップのみ。西田陽耶/目崎駿太郎は、サイパン国際(IC)でベスト4と結果を残し、1ランクアップの46位。大きく順位を上げることはできなかったが、焦らずポイントを積み重ねていきたい。
【女子ダブルス】
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陳清晨(チェン・チンチェン)/賈一凡(ジャ・イーファン/中国)が10万654ポイントで1位を独走。2位の李紹希(イ・ソヒ/上写真・手前)/ペク・ハナ(韓国)はインドネシアOPで優勝を果たして高ポイントを獲得したが、1万ポイント以上の差がついている。
3位は鄭雨(ツェン・ユ)/張殊賢(ツァン・シューシャン/中国)、4位が金昭英(キム・ソヨン)/孔熙容(コン・ヒヨン/韓国)という並びに続く5位は、インドネシアOPベスト4の松本麻佑/永原和可那。4ランクアップを果たし、日本勢3番手から1番手へと躍り出た。インドネシアOPで松本/永原に勝ち、準優勝した福島由紀/廣田彩花は、2ランクアップの8位。日本勢2番手をキープしている。長く2位につけていた志田千陽/松山奈未は、先週の5位から、さらに6つ順位を落として11位。日本勢3番手に後退した。女子ダブルスは、10位以内に韓国が3ペア。中国、日本、タイが2ペアという状況。韓国3ペアは激しく順位が入れ替わっており、五輪代表争いが熾烈だ。
日本勢は、櫻本絢子/宮浦玲奈が3ランクアップの14位。志田/松山との差は大きいが、ペア結成から1年もたたない中で一気に順位を上げてきた。櫻本/宮浦と、中西貴映/岩永鈴(17位)、加藤佑奈/廣上瑠依(19位)の3ペアが、4万ポイント台で切磋琢磨している。少し順位は離れるが、サイパン国際準優勝の保原彩夏/水津優衣が、15ランクアップの71位と大きく順位を上げている。
【混合ダブルス】
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インドネシアOP優勝の鄭思維(ツェン・シーウェイ)/黄雅瓊(ファン・ヤーチョン/中国)が、11万6906ポイントで1位を独走。11万超えは5種目で唯一だ。2位はデチャポル/サプシリー(タイ)。インドネシアOP準優勝の渡辺勇大(上写真・手前)/東野有紗は、3位を守っている。4位に上がってきたのが、中国の2番手、馮彦哲(フォン・イェンジァ)/黄東萍(ファン・ドンピン/中国)。インドネシアOPは、準決勝で同国のエースペアに敗れたが、着実に順位を上げている。渡辺/東野にとっては厄介な存在だ。続く5位は金ワンホ/鄭ナウン、6位は徐承宰/蔡侑玎と、韓国の2ペアが並ぶ。混合ダブルスは、10位以内に中国が3ペア、韓国が2ペアと、国内での激しい競争がうかがえる。
日本勢2番手の山下恭平/篠谷菜留は、2ランクダウンの18位。金子祐樹/松友美佐紀(20位)、緑川大輝/齋藤夏(24位)が続く。下位では、B代表の西大輝/佐藤灯が69ランクアップの140位、熊谷翔/佐藤杏が152ランクアップの198位、ランキングサーキット優勝の下農走/重田未空が40ランクアップの215位。いずれも結成から間もないが、着実に上をめざして戦っている。
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/BADMINTONPHOTO