6月11日に開催されたBWFワールドツアー・シンガポールOP(Super750)最終日は、各種目決勝戦が行なわれた。日本勢は女子シングルスの山口茜、男子ダブルスの保木卓朗/小林優吾、混合ダブルスの渡辺勇大/東野有紗が決勝を戦い、保木/小林が中国ペアを下して優勝を果たしている。
決勝戦の最終試合に組まれた男子ダブルス。久々の優勝に王手をかけた保木(上写真・右)/小林は、中国の成長株である王昶(ワン・チャン)/梁偉鏗(リャン・ウェイカン)と激突。
第1ゲーム、主導権を握ったのは日本ペア。7-6から4連続ポイントなどでリードを広げ、17-8。そのまま第1ゲームを21-13で制すと、続く第2ゲームも保木/小林が17-12と先行した。しかし、ここから中国ペアが猛チャージ。18-17まで差を詰められ苦しい状況になった保木/小林だが、最後は19-18から2連続得点を奪い優勝。2人にとっては昨年7月のマレーシアOP(S750)以来の頂点到達となった。
5月のマレーシアマスターズ(S500)に続く優勝をめざした山口(上写真)は、ライバルのアン・セヨン(韓国)との勝負に挑んだ。今年に入ってすでに4回も対戦しており、その結果は2勝2敗。実力が拮抗している両者の戦いは、第1ゲームから競り合いに。中盤までは大きな点差もなく進んだが、アン・セヨンが13-12から少しずつ引き離し、21-16で先制ポイントをつかんだ。
第2ゲームに入っても互いに主導権の奪いとなったが、アン・セヨンに再び流れが傾く。15-14の場面から、アン・セヨンが6 連続得点。一気に決着をつけた。まさかの連続失点となった山口は優勝を逃したものの、準優勝の好成績で大会を終えている。
混合ダブルスの渡辺(上写真・右)/東野は、1月のインドOP(S750)以来の優勝をめざし、デンマークのクリスチャンセン/ボエと対戦。過去の対戦成績は7勝1敗と渡辺/東野が大きく勝ち越していたが、この日は第1ゲームをデンマークペアが21-14で先制。第2ゲームは激しい点の取り合いとなり、19-20から3連続ポイントをつかんだ日本ペアが、ファイナルゲームに持ち込んだ。逆転勝利をめざした渡辺/東野だったが、最終ゲームは後半15オールの場面から4連続失点を喫して万事休す。デンマークペアに1-2で敗れた渡辺/東野は、惜しくも準優勝に終わった。
男子シングルスは、アンソニー・S・ギンティン(インドネシア)がデンマークのアンダース・アントンセンを2-0で退けて、4月のアジア選手権(UAE・ドバイ)に続き、今季2つ目のタイトルを獲得。女子ダブルスは陳清晨(チェン・チンチェン)/賈一凡(ジャ・イーファン/中国)が、李紹希(イ・ソヒ)/ペク・ハナ(韓国)に快勝して優勝を飾った。
6月10日の結果、11日の決勝の対戦カードは以下の通り。
【男子シングルス】
アンソニー・S・ギンティン(インドネシア)②〔21−16、21−13〕0●アンダース・アントンセン(デンマーク)
【女子シングルス】
アン・セヨン(韓国)②〔21−16、21−14〕0●山口茜40分
【男子ダブルス】
保木卓朗/小林優吾②〔21−13、21−18〕0●王昶/梁偉鏗(中国)42分
【女子ダブルス】
陳清晨/賈一凡(中国)②〔21−16、21−12〕0●李紹希/ペク・ハナ(韓国)44分
【混合ダブルス】
クリスチャンセン/ボエ(デンマーク)②〔21−14、20−22、21−16〕1●渡辺勇大/東野有紗67分
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/BADMINTONPHOTO