国内のランキング上位選手が集う2023日本ランキングサーキット（5月27日－31日／埼玉・サイデン化学アリーナ）。最終日の5月31日は、各種目の決勝戦が行なわれた。ここでは女子シングルスのコメントを紹介する。
栗原あかり
（筑波大）
決勝戦：宮崎友花（柳井商工高）に2-0で勝利！
「宮崎選手とは代表合宿で打ったことはありますが、公式戦での対戦は初めて。よく試合を見て参考にさせてもらっている部分はあります。宮崎さんが（準決勝で）仁平選手に勝って、このまま優勝するんじゃないかと、まわりから思われていた部分があったと思うので、私は、やりやすかったです。
宮崎さんはスピードで上回ろうと思っていたかもしれませんが、自分はスピードで相手に上回れなかったら、ほかでは上回れない。そこでは絶対に負けないという気持ちで試合に入りました。ただ、宮崎さんは、ラリーを賢く組み立ててくるタイプ。がむしゃらにやってしまうと、うまく球を回されるので、ショットの質や場所には気をつけました。
相手はロブとクリアーがすごくうまく、付き合うと先に仕掛けられて取れない球を打たれてしまう。できるだけ自分が先に仕掛けることも意識しました。体力的には自分のほうがあると思っていたので、2ゲーム目は相手もねばってきましたが、上回って我慢してミスを待つラリーができたと思います。
優勝の結果は、自分が一番びっくりしています。こんなに大きい大会で優勝したことはないので。メダルがないのは残念ですが、成長を自分で感じられる大会になりました。これで満足せず、自信につなげて、自分はもっと上をめざしていいんだと思いながら練習に取り組んでいきたいです。最終的に全日本総合でメダルをと思っていましたが、（世界女王の山口）茜ちゃんとやり合えるとか、そういうところまでいけたらいいなと思います」
宮崎友花
「試合前は、いつもと変わりはなかったのですが、いざコートに立ってみると、試合を重ねたことで疲れが出ちゃって、最後は動き切れていないと感じました。緊張もあったと思いますが、大学生の選手とはあまり対戦したことがなくて、社会人とも高校生とも違って難しい部分がありました。
（第1ゲームを奪われた後の）2ゲーム目は、もっと自分の得意な球を打とうと思いましたが、相手にうまく対応されて、つなぎ球をクロスに打つなど変えてきたので、リードされました。最後は、相手の得意なところ（スピード）で勝負しようと思ったのですが、足が追いつきませんでした。そういうときに勝てる方法を考えないといけないと思いました。
個人戦での準優勝はあまり経験がなくて、今回負けたことは悔しいですけど、自分に何かが足りないとわかったことや、大会前から技術面で調子があまりよくなかったので、それでも自分の力を出しきれてここまで勝ち上がれたことは、自信にしていきたいと思います」
取材・文／平野貴也
写真／菅原淳