国内のランキング上位選手が集う2023日本ランキングサーキット(5月27日-31日/埼玉・サイデン化学アリーナ)。4日目の5月30日は、各種目の準決勝が行なわれた。ここでは女子ダブルスのコメントを紹介する。
【女子ダブルス】
毛利未佳(左)/今井優歩
(七十七銀行/YAMATO奈良)
準決勝:大竹望月/髙橋美優(BIPROGY)に2-0で勝利
毛利「私たちは2人とも、前衛でも後衛でも攻撃できることが持ち味。お互いに、カバー力にも自信を持っています。今日は低い展開になっても、タマを上げずに、もう1回ネット前に落としたりして、その後の攻撃時間を長くとれるように工夫しました。全体的には先手先手で、思いきってプレーできたと思います。今大会は初戦から楽しみながら戦ってこられた。明日の決勝も、そのまま自分たちの雰囲気を大事にして、勝負所にこだわって優勝できればと。でも、やはり、楽しむことが一番です」
今井「チームが異なるので、背負うものがあまりない。初戦からずっと、自分たちが持っているものをすべて思いきり出そうという気持ちで試合に臨んできました。明日はもちろん、優勝をねらっていきたいですけど、考えすぎると伸び伸びプレーできなくなると思うので、優勝を意識しすぎず、1球1球しっかり集中して、2人で力を合わせて戦っていきたいです」
大竹望月/髙橋美優
(BIPROGY)
大竹「自分たちよりも相手がどん欲に攻めの姿勢を見せていたので、その時点で負けていたのかなと思います。相手がずっと組んでいるペアではないので、序盤は様子を見ていた部分があるのですが、そこから自分たちがギアを上げたり、展開を変えたりしなければいけなかったのに、ズルズルと相手ペースでいってしまいました。2ゲーム目は、相手はミスをしても笑顔。こっちは余裕がない状況でしたし、ずっと相手ペースだったかなと思います。優勝してB代表に入ることがマストと思っていたので、今は何とも言えませんが、これから国際大会もあるので、優勝して経験を積んでいきたいです」
髙橋「絶対に負けてはいけない、優勝がマストという気持ちが強過ぎました。どんな相手にも向かっていかなければいけない立ち場。1点、1本のラリーに集中すべきなのに、やってきたことが一つも出せず、挑戦もしないまま終わってしまいました。攻撃の場面で力んでしまい球に力が伝わらなかったし、1ゲーム目でバックアウトを出してしまって、後ろからの打ち分けもうまくいかず。焦りから決めたい気持ちが強くなり、全部同じスピードのスマッシュで勝負してしまいました。そういったところで、相手に気持ちの余裕を持たせてしまったと思います」
川添麻依子(左)/小西春七
(丸杉)
準決勝:保原彩夏/水津優衣(ヨネックス/ACT SAIKYO)に2-0で勝利
川添「小西が積極的に前に出てくれて、自分が後ろから打つ形を多くつくれたので、攻撃重視で戦えました。レシーブも安定していたので、守備から攻撃に持っていくことができてよかったです。(昨季で)パートナーの今井(莉子)が引退したので、小西はシングルスの選手なのですが、組んでもらいました。組み始めて間もないので、絶対に優勝するぞと意気込んできたわけではないので、一つずつ勝っていけたらと思って、気楽にやってこれているのがよかったかなと思います。ここまできたら優勝したいですけど、勝ちを見過ぎず、2人で楽しんで一本、一本やっていけたらいいと思います」
小西「一つひとつ、2人でやっていこうと話していたので、それが勝ちにつながったかなと思います。(1ゲーム目の終盤は、何度もゲームポイントをしのがれる展開でしたが?)しんどかったですけど、自分が前に入って球をつくって、麻依子さんに打ってもらうことだけを考えていました。決め急がずに戦えたのがよかったかなと思います。(シングルスとダブルスの兼任は)しんどいですけど、2人で楽しくできているのでいいかなと思います」
取材・文/バドミントン・マガジン編集部、平野貴也
写真/菅原淳