5月27日に開催されたBWFワールドツアー・マレーシアマスターズ(クアラルンプール/S500)5日目は、各種目準決勝が行なわれた。
準々決勝には多くの日本選手が勝ち進んだが、ベスト4の壁は厚く、準決勝まで残ったのは女子シングルスの山口茜(上写真)、女子ダブルスの松本麻佑/永原和可那、そして男子ダブルスの保木卓朗/小林優吾。さらにここから決勝の切符を手にしたのは、安定した戦いで白星を重ねる世界女王の山口だ。
中国の韓悦(ハン・ユェ)との勝負に挑んだ山口は、前半からペースを掌握。7-5から連続ポイントなどで17-8とリード。さらに攻勢を仕掛け、第1ゲームは21-10で先制する。第2ゲームは相手もしぶとくラリーを続けたが、常に先行した山口が21-17で勝利。貫禄を見せた女王は、決勝でインドネシアのグレゴリア・マリスカ・トゥンジュンと優勝をかけて争う。
ワールドツアーでは久々の準決勝を戦った松本/永原(上写真・右)は、韓国の李紹希(イ・ソヒ)/ペク・ハナと対戦。2回戦で日本の中西貴映/岩永鈴、準々決勝で志田千陽/松山奈未を下している難敵に対し、第1ゲームは接戦に持ち込んだ松本/永原。しかし、このゲームを19-21で落とすと、続く第2ゲームは6-14と大きくリードを許してしまい、最後は14-21で敗戦。堅いディフェンスを打ち崩せず、決勝進出を逃した。
韓国の徐承宰(ソ・スンジェ)/カン・ミンヒュクと対戦した保木(上写真・左)/小林は、73分の激闘に敗れた。第1ゲームを18-21で奪われた保木/小林だったが、第2ゲームは5連続得点などで引き離し21-12。ファイナル勝負に持ち込む。最終ゲームは序盤に先行される展開も、じわじわ追いつき14-15まで迫った。しかし、終盤はなかなか韓国ペアを捕まえきれず、最後は16-21で逃げ切られ敗戦。保木/小林もベスト4に終わった。
27日の結果、28日の決勝の対戦カードは以下の通り。
【男子シングルス】
▼準決勝(5月27日)
プラノイ・H.S.(インド)◯〔19−17、キケン〕0●クリスチャン・アディナタ(インドネシア)
翁泓阳(中国)②〔21−13、21−19〕0●林俊易(台湾)59分
▼決勝(5月28日)
翁泓阳(中国) − プラノイ・H.S.(インド)
【女子シングルス】
▼準決勝(5月27日)
山口茜②〔21−10、21−17〕0●韓悦(中国)36分
グレゴリア・マリスカ・トゥンジュン(インドネシア)②〔21−14、21−17〕0●プサルラ・V.シンドゥ(インド)45分
▼決勝(5月28日)
山口茜 – グレゴリア・マリスカ・トゥンジュン(インドネシア)
【男子ダブルス】
▼準々決勝(5月27日)
徐承宰/カン・ミンヒュク(韓国)②〔21−18、12−21、21−16〕1●保木卓朗/小林優吾73分
ティーKW/マンWC(マレーシア)②〔21−17、22−20〕0●カルナンド/マーティン(インドネシア)46分
▼決勝(5月28日)
徐承宰/カン・ミンヒュク(韓国) − ティーKW/マンWC(マレーシア)
【女子ダブルス】
▼準決勝(5月27日)
李紹希/ペク・ハナ(韓国)②〔21−19、21−14〕0●松本麻佑/永原和可那62分
タン/ティナー(マレーシア)②〔21−19、23−21〕0●鄭ナウン/金ヘジョン(韓国)92分
▼決勝(5月28日)
李紹希/ペク・ハナ(韓国) − タン/ティナー(マレーシア)
【混合ダブルス】
▼準決勝(5月27日)
馮彦哲/黄東萍(中国)②〔21−12、21−8〕0●スパク/スピッサラ(タイ)30分
デチャポル/サプシリー(タイ)②〔21−19、13−21、21−17〕1●徐承宰/蔡侑玎(韓国)74分
▼決勝(5月28日)
馮彦哲/黄東萍(中国) − デチャポル/サプシリー(タイ)
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/BADMINTONPHOTO