【日本ランキングサーキット】大竹&髙橋が連覇に向けて好発進!高校生ペアは社会人相手に健闘!<1回戦ダイジェスト-2>

国内のトップ選手が集う2023日本ランキングサーキット(埼玉・サイデン化学アリーナ)が、5月27日に開幕した。多くの代表勢が海外遠征中の今年は、勢いある若手が多くエントリー。日本バドミントン界の将来を占う戦いがスタートした。ここでは、ダブルス3種目のダイジェストを紹介する。

【男子ダブルス】

大会初日に目立ったのは、高校生2ペアの活躍だ。

先に登場したのが谷岡大后/松川健大(ふたば未来学園高/上写真・右)。大学時代からペアを組み、一時離れていた市川和洋/馬屋原大樹(ジェイテクト)を相手に、第1ゲームは10-1と大量リード。市川/馬屋原が落ち着きを取り戻したが、21-17と先制した。谷岡/松川は第2ゲームもひるむことなく攻め、守り、コートを駆け回り、21-19で勝利した。

高校選抜優勝ペアの沖本優大/角田洸介(埼玉栄高)は、渡部大/光島理貴(JR北海道)と対戦。大きな展開で打ち合った第1ゲームは、21-16で渡部/光島。このまま高校生ペアの惜敗で終わるかと思いきや、沖本/角田は打ち込むコースをストレートからセンターに集め、前で止める速いラリー展開に。第2ゲームを21-19で奪い返した。ファイナルゲームもその形が機能し、さらに高めのスマッシュを混ぜて相手のレシーブコースを限定。コーチ席に座る大屋貴司監督の「打ったら次! 準備だよ!」「ねらっていこう! 勝負だよ!」の声にも押され、ラケットを上げてシャトルに当てにいった。最後は、角田がフォアから打ち込んだストレートスマッシュを相手が拾いきれず。高校生2ペアが2回戦進出という快挙が生まれた。

昨年、元日本代表の園田啓悟(トナミ運輸コーチ)と組んで優勝を飾った金子真大(トナミ運輸)は、同チームの新人・大田隼也とのペアで出場。トナミ対決となった下農走/齋藤駿にストレート勝利を収めた。同じトナミ運輸からは、B代表の西田陽邪/目崎駿太郎も2-0で勝利。力強いショットで相手を圧倒している。

昨年準優勝の柴田一樹(NTT東日本)も、パートナーが変わって山田尚輝に。勢いのある小川翔悟/佐野大輔(ジェイテクト)に第1ゲームを奪われるも、持ち味である豪快なスマッシュとロングレシーブで大きなラリーを展開。第2ゲームを奪い返すと、ファイナルゲームは大きくリード。最後は長身の柴田がスマッシュ、山田がネット前で叩き込むという最高の形で、この日のラストゲームを締めくくった。

第1シードの井上拓斗/小野寺雅之(BIPROGY)は、大学生ペアを寄せつけず2-0で勝利。同チームで第2シードにいたB代表の三橋健也/岡村洋輝は、試合途中で岡村から申し出があり棄権となった。

【女子ダブルス】

昨年優勝の大竹望月(上写真・右)/髙橋美優(BIPROGY)が、2-0勝利の好発進。大竹のヒザに巻かれたテーピングが痛々しいが、影響を感じさせないスピードで相手を圧倒した。混合ダブルスB代表同士が組む佐藤杏/佐藤灯(レゾナック)は、力強いショットと速いタッチを生かしたスピーディーなラリーを展開。こちらも相手を圧倒して2回戦進出を決めている。

男子と同様に高校生ペアも大健闘。清瀬璃子(上写真・右)/藤井史穂(青森山田高)は、桶田彩乃/種岡遥(Cheerful鳥取)に食らいつきファイナル勝負へ。先にマッチポイントを握られながら、あきらめずに追いつき、22-20で勝利をつかみ取った。

高校生ながらB代表に選ばれている山北奈緒/須藤海妃(ふたば未来学園高)は、社会人2年目の大澤陽奈/倉島美咲(ACT SAIKYO)と対戦。第1ゲームは21-17で大澤/倉島。第2ゲームは21-10で山北/須藤。勝負のファイナルゲームは一進一退の展開から、下がらず攻め続けた大澤/倉島が抜け出し21-15で勝利。高校生ペアを退けた2人は、2回戦で第1シードの大竹/髙橋に挑む。

原菜那子/玉木亜弥(四天王寺高)は、長くペアを組む山藤千彩/志波寿奈(広島ガス)に1-2で敗戦。声を出して元気よく長身の社会人ペアに挑んだが、前後に揺さぶられる展開が続き、ファイナルゲーム終盤は足が止まってしまった。結果は残念だったが、体格でも経験でも上をいく社会人ペアとの対戦から得たものは、大きかったはず。2日目の17位決定戦でも、元気なプレーを見せてほしい。

【混合ダブルス】

大会初日、朝一番にコートに入った混合ダブルス。最初に始まった試合で最初に得点をあげたのは、第1シードの西大輝(上写真・奥)/佐藤灯(龍谷大/レゾナック)だった。昨年の全日本総合ベスト4で、混合ダブルスB代表に選出された2人。西の高い打点からのショットでチャンスをつくり、佐藤がネット前で仕留める。スピード、ショット力、コンビネーションと、あらゆる部分で相手を圧倒し、一番乗りで2回戦進出を決めた。

同じB代表では、江藤佑太/神山歩美(東海興業/七十七銀行)が勝利。大学生の望月健太/兒玉亜依(立命館大)の勢いに押されてファイナル勝負となったが、最後は21-15で勝ちきった。

B代表で初戦敗退となったのが、熊谷翔/佐藤杏(日本大/レゾナック)。テンポよく攻める小川桂汰/川添麻依子(丸杉)の勢いを止められず、0-2で敗れた。そして、小川と男子ダブルスでペアを組む竹内宏気(丸杉)は、同じチームの内山真希と組んで1回戦突破。竹内は出場3種目すべてで勝利を収め、2回戦へと駒を進めている。次の対戦相手は第1シードのB代表、西/佐藤だ。

元B代表の尾崎沙織(NTT東日本)は、同チームの後輩・柴田一樹とのペアで出場。長身の柴田の豪快なスマッシュとカバー力、前衛を得意とする尾崎のコンビネーションがハマり、危なげなく2回戦進出を決めた。

取材・文/平田美穂

写真/平野貴也

投稿日:2023/05/27

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